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金と黒の獣の夢を見た璃音と、璃音の切ない願いの夢を見た氷室…。
璃音に包み込むように抱かれて眠った氷室は、あまりの心地好さに目が覚めた。
「………?」
目の前には、ボタンが外れて露わになった胸元があり、紅い花びら模様が散っている。
その胸に掻き抱かれ、髪には優しい息がかかっていた。
おかしい…。
確か、昨夜は自分が璃音を抱きしめて眠った筈だ。
それなのに、璃音に包み込まれるように自分が眠っていた…。
………何故だ?
「ん………?」
身じろぎした璃音のシャツが少しはだけ、胸の蕾が露わになる。
どくんっ!!
氷室の心臓が、大きく跳ねた。
細い首筋や淡く紅に染まった蕾、胸元に散らされた花びらが、氷室の頭をショートさせる。
深い寝息に合わせて上下する胸に誘われるように、氷室は璃音の小さな蕾に口づけた。
ちゅく…。
まだ芯の通っていない尖りを含み、舌を這わせる。
昨日、璃音がしたように、唇で軽く吸いながら舌で上下に弾くと、璃音の腕がぴくんと動いた。
「ん……ッ?や…ぁん…っ」
甘い吐息と声が、璃音の唇から漏れて、氷室の髪を揺らした。
ひくり。
璃音の体が跳ねた。
「ん…、なに…?」
深く寝入っている所に胸を吸われ、驚いている璃音。
力が抜けている間に華奢な躯を組み敷き、芯が通り始めた蕾を更に啄む。
「んッ、ああ…っ、なっ、なんで…?」
わざと音を立てて蕾を啄み、舌で転がす。
角度を変えて何度も何度も啄んでは、璃音の熱を煽った。
「りょう…じ?」
腕の中でピチャリと濡れた音が響き、氷室が璃音の胸を啄んでいるのが見える。
「……あッ、は……あッ、あ…っ」
熱を更に煽り立てるように、氷室が璃音の胸を愛撫していく。
がら空きになっていたもう片方の蕾も指で摘まれたり抓られて、甘い刺激が璃音の中心に熱を篭らせる。
「あっ、あっ、あっ…、ん……っ、んん…っ、んッ…」
両方の蕾が指の腹で執拗に転がされ。
甘い喘ぎごと、唇が氷室に奪われた。
氷室の舌が乱暴に差し込まれ、未だ少し反応の鈍い璃音の舌の先を掠めていく。
ピチャピチャ…
クチュクチュクチュ…
濡れた音が耳を打ち、甘い痺れが頭を支配して。
淫らなキスに抗えなくなっていく。
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