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 メモを仕分け、次は起動しておいたパソコンを操作し、データを落とす。  もう一台のパソコンでは、緊急のメモの用件を処理しているようだ。 「もう、お客様を放ったらかしな訳?」  ぷりぷり怒る猫を一瞥し、視線を画面に戻す。 「みあ、お相手お願い」  必要最低限の言葉になり、さっきまでの子供子供した璃音と様子が違う。  次々メールを送信し、メールで無理な物はプリントアウトする。 「すみません、ちょっと行ってきますっ」  紙の束を持って、璃音が出て行った。 「………何処にいったんだろう」 「さあ…?」 「どうせ教授の所よ。  …ねえ、貴方達のどっちが璃音の番いの相手なの?  まさか、そっちのスケベそうなアナタじゃないわよね?」  ぶふうっ!!  氷室が紅茶を吹いた。 「ちょっと!!  まさか、そうなのっ!?  璃音、趣味悪すぎじゃないっ!?  だって、自分のパパと似たような年頃で、エロさ駄々漏れの男が番いの相手なんて、“遊びでもいいから付き合って”って、言ってるのも同じじゃないの~っ!!  だから、荊櫻に気をつけろって言っておいたのよ、ワタシっ!!」  一気にまくし立てる猫に、弓削が大笑いしている。  まさに、一族の者や、璃音の母が危惧していた内容そのままだったから。  氷室は苦い顔のまま、沈黙している。 「まさか、璃音…食べられちゃったワケ?  そこの駄々漏れエロ魔神に?  嫌ぁ―――ッ!!  まだお子ちゃまの璃音に手を出すなんて、どれだけエロいのよ!!」 「かなり美味しく食べられたようですよ?  昨夜は、璃音様の可愛らしい啼き声が…」 「きゃ―――っ、嫌あっ!!  純真無垢な璃音に、何してくれたのっ!?」  背中の毛を逆立て、氷室に飛び掛かると、顔中に猫パンチが炸裂した。  ぴしぴしぴしぴし!! 「痛い痛い痛い痛い痛い」 「まさか、最後までしてないんでしょ?  してないわよね!?」  ぴしぴしぴしぴし!! 「痛い痛い痛い痛い痛い」 「ちょっと!!否定しなさいよっ!!」 「みあさん、旦那様は途中で食べ残す事はありません。  最後まで、きっちりとお召し上がりになりました。」  弓削がとどめを刺し、猫は両手を頬に当て、ムンクの叫び状態になっている。

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