68 / 454

 両手でフワリと包む様に触れられ、背中に痺れが走る。 「あ…ッ、く……ぅッ!!」 「ごめん、龍嗣、痛かった…?」  心配そうに見上げる璃音の額に口づけ、甘く囁く。 「いや…、かなり気持ちいい…。  こんなふうに、大事に触れられた事なんて無かったから、凄く…いい…」 「そう…?  龍嗣が気持ちいいなら、凄く嬉しい…。  大好きな龍嗣に、いっぱい…いっぱい気持ち良くなって欲しいって、そう思ったんだ…」  鈴口に指が触れ、先走りの精が伝っていく。  恐る恐る指の腹で裏側をなぞり、もう一方の手で鈴口や窪みを撫でる。  璃音の指が滑る度に、龍嗣の肌が紅潮していく。  息も切なげになり、何度も体が跳ねた。 「は……ッ、あ…ッ、イイ…。  璃音…、手だけじゃなくて…、あ…ッ!!」  手と指だけじゃなく、触れるだけじゃなく、包まれたい…。  何度も唇を啄みながら指で触れられて、息が上がる。  早く、その小さな唇と舌で包まれたくて…。 「璃音、……含んで……欲しい。  私を、璃音の口で…愛して欲しい…」 「ん………」  承諾した証のように甘やかに深く啄むと、璃音の唇が離れて行った。  そっと。  下着の中から龍嗣の雄刀を引き出し、璃音は愛しげに先端を口に含んだ。  チュ…ッ。 「あ…、ああッ!!」  歯が当たらないように、気を遣って含んでいる。  窪みや鈴口に舌を這わせ、次々溢れる蜜を舐め取り、優しく愛撫を加えていく。  自分の花芯を扱いた事も無いのに、ぎこちないながらも龍嗣の雄刀に指を絡ませ、唇と舌を這わせる。  お世辞にも上手とは言い難い口淫で、時折歯も掠ったり、口から外したりしているのだが…。  ただ、一途に龍嗣を悦ばせたい一心で雄刀を吸い上げ、舌と指を絡める姿は、確実に龍嗣の心を打った。  嫌がるような事や、痛くしたりしないよう、龍嗣を気遣いながら、たっぷりと時間をかけ、愛しげに璃音は舌を這わせ、吸い上げる。  蜜嚢や雄刀に軽く口づけたり、零れた蜜を舐め取られる内に一気に追い上げられた龍嗣は、達しそうになっていた。 「あ…、く…ぅッ!!」  せり上がる射精感に、体中が歓喜の痺れで満たされ…。  ビュク…ッ。  龍嗣が璃音の口の中で爆ぜる。 「ん、ふ…ぅ」  口腔に放たれた龍嗣の白蜜を、璃音はゆっくりと飲み下した。

ともだちにシェアしよう!