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素早くシーツを交換し、大判のバスタオルを敷く。
そのバスタオルを敷いた上に璃音を寝かせ、ついでに体温も計る。
「………上がってるな…」
顔が真っ赤になった璃音は、体温が40℃を超えていた。
「…いっそ入院させた方が、安全か?」
白川が置いて行った薬を確かめながら、弓削は携帯電話に手を伸ばす。
RRR… RRR…
呼び出し音と違う電子音が、廊下から聞こえる。
「………?」
「呼んだか?」
ドアを開けて入って来たのは、紛れもなく、今、呼び出そうとしていた龍嗣だった。
「だ…、旦那様、いつの間に…?」
「仕事が手につかなくて、切り上げてきた。
…というか、逃げてきた」
苦笑いしながら、龍嗣はジャケットを脱ぐ。
「タイミングが良かったかも知れません。
璃音様の体温が40℃を超えてますので、解熱剤を使うのを許可して頂こうと思っていたんです。」
薬の袋を龍嗣に手渡す。
「許可もなにも、使えばいいんじゃないのか…?」
「内服薬ならそうしてますが、多分、璃音様が抵抗感を持たれると思いますよ?
何せ、座薬ですからね…」
「………」
「勝手に脱がせて座薬を入れたと、旦那様に拗ねられても困りますから。
一応承諾を取ろうと思ってたので、助かりましたよ。
さ、旦那様、璃音様に解熱剤を挿れて差し上げてくださいね。
私は今の内に氷を取って来ますので…」
汗を吸ったパジャマやシーツを抱え、弓削は部屋から出て行った。
くったりとしたまま横たわる璃音の額を撫でると、とろんとした目が龍嗣に向けられた。
「………りょう…じ?」
「ただいま。
かなり熱があるから、解熱剤を使うぞ?」
「………うん…」
高熱にうかされる体を龍嗣が横に向け、パジャマと下着をずり下げる。
双丘の間にある秘蕾が目に入り、龍嗣に嬲られた名残で少し紅く腫れていた。
罪悪感に苛まされながらも薬をパックから外し、先端の尖りを体温で溶かしてから、秘蕾に押し当てる。
「璃音、少し力を抜くんだ。」
「………ん…」
璃音の体温で溶ける前に、ツプリと薬を挿れた。
暫く押さえてから指を離し、ずり下げた下着とパジャマを直し毛布をかける。
「………あり…が…と…」
掠れた声で言うと、再び璃音は意識を手放した。
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