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「夜の闇を溶かしたみたいな綺麗な目だな。  赤ん坊の時と、全然変わらない…。  ベルベットとか黒曜石みたいな、綺麗な闇の色…鬼夜叉と同じだ…」  うっとりと見つめられて、璃音は心臓が跳ねた。 「なあ…、璃音、キスしていいか?」 「………へ?」 「嫌なら途中で拒んでも構わないからさ、もう少しキスさせてくれよ。  ずっと待たされて、焦れ焦れしてさ、頭沸騰しそうなんだ」  額を合わせたまま、小鳥遊が切なそうな表情をする。 「玲…も、禁断症状…?」 「そ。  璃音だけが欲しくて、頭おかしくなりそうだ。  だから、キスさせてくれよ…」  少し潤む鳶色の瞳に熱っぽく見つめられて、璃音は自然に頷いていた。 「サンキュ…」  弓削にせがまれた時のように、逆らえない…。  目を伏せ気味にしていると、軽く試すように小鳥遊の唇が重なった。 「ん………」  何度も試すように優しく重なる唇は、嫌なものではなかった。 「………ん、…ふ…っ」  甘い吐息が耳を打ち、小鳥遊は啄みを混ぜる。 「…ん、………んん…」  誘われるように璃音も啄み返すと、小鳥遊も更に啄み返した。 「…嫌か………?俺のキス…」  啄みながら小鳥遊が囁くと、璃音は微かに顔を横に振る。 「…や………じゃ…ない…」  甘い吐息混じりに、キスをせがむ璃音の顔は、熱があって紅潮しているせいか、酷く淫らに見えた。 「ふ…っ、う………ん、んッ」  堪らずに差し入れられた小鳥遊の舌に、熱で蕩けた舌を絡める。  小鳥遊が舌を引くと、璃音の舌が追いかけて、小鳥遊の口腔に差し入れられる。  弓削には捧げるように唇を重ね、小鳥遊に対しては淫らに貪るように唇を重ねる璃音。  龍嗣が璃音に対して無条件に欲情するように、璃音も自分を噛んだ者の望みを叶えようとする。  だからこそ、相手が望む口づけをしてしまう。 「そうだ。  もっと舌を絡めて、俺の理性を飛ばせ、璃音…」  深く深く口づけられ、絡まる舌に、背筋が痺れ始めた。  自然に腰が揺れ、胸の蕾も固くしこってくる。  芯が通った蕾を、パジャマの上から指で転がされると、甘く鋭い刺激に体が跳ねた。 「……あっ、やんっ」  体を捩り、全身を駆け抜ける電流をやり過ごそうとする度、蕾を擦られて益々逃げられなくなって行った。

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