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 ベッドに組み敷かれた璃音は、滑り落ちてしまった着物を引き寄せて臍の辺りまでを覆った。  下着の類を一切着けていなかったから…。 「こら、隠すんじゃない」 「や……っ!!」  首筋を舐められ、身を竦める璃音の手から着物を外そうとするが、なかなか外れない。 「は…、恥ずかしいよ…」  泣きそうな顔で拒む璃音の胸に唇を這わせ、少しずつ理性を剥いでいく。 「今まで散々見られてるのに、今更だろ…?」 「だって、着物なんて初めてだし、下着もつけてなかったから、余計に恥ずかしいんだってば…っ!!」 「それ…、弓削の粋な計らいらしいぞ?」 「………へ?」  いきなり龍嗣の口から出た名前に、一瞬頭の中が真っ白になる。 「これ、追伸の所から読んでみろ…」  微妙な顔で渡されたメモを読む。 「『追伸…  璃音様のお召し物は、お気に召して頂けましたでしょうか?  可憐な容貌にピッタリだと思いましたので、用意させて頂きました。  意外と萌えるのではないかと思います…』  …………萌え? 萌えって何?」 「"萌え"は良く解らないが、確かに弓削が言う所の"エロ魔神スイッチ"は入ったけどな…」  クスクス笑いながら、注意が逸れた隙に、龍嗣は璃音の胸の蕾を口に含んだ。 「あ………ッ!?」  強く吸いながら舌で転がし、右手は着物の下に滑り込み、勃ちあがり始めた璃音の花芯を捉える。 「い……っ、あ…ぁ、ん…」  弱い部分を幾つも責められ、璃音の足がシーツの上でばたついた。  何度か焦らされた形になっていたので、芯に燻る熱に簡単に火が着けられて、体中に甘い痺れが広がっていく。 「もう、待たない…からな…?」  少しずつ唇を下にずらしていき、脚の付け根を吸いあげると、上半身が跳ね上がった。 「あっ、ああ…っ!!」  力の抜けた手から着物を外し、逃げ場の無くなった両手をひと纏めにして掴む。  残った手で璃音の花芯を抑え、根元まで一気に口腔に含んだ。  毎回抱かれる度に口に含まれるのだが、どうしても璃音には馴れる事が出来ない。  理性の総てが搦め捕られ、際限なく啼かされてしまうからだ。 「う………、くぅ………っ」  そろりと、根元から先まで伝う舌に、腰を捩り逃げようとしても、龍嗣の濃密な愛撫には勝てなかった。

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