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「…う……ぅっ、く…ぅっ」
完全に解しきれていない場所に減り込む龍嗣に、璃音は体をすくませた。
「キツイだろう?
やっぱり早いんだ。もう少し解してから…」
「ううん…、キツくても…いいから来て…、そのまま、中に来て…」
龍嗣の背中に腕を回し、出来る限り力を抜いて受け入れようとする璃音。
先だけを挿れたまま、龍嗣は腰を進めるのを止めた。
「止めないでいいから…挿れて…っ。
龍嗣と繋がってたい…。
も…、限界だから…、体の中、龍嗣が欲しくて、熱くて、どうにかなりそう………だから…、お願い…っ!!」
涙で潤んだ目は、痛さよりも快楽を追っているのを物語っている。
「痛かったら、すぐに言うんだぞ?」
龍嗣がこめかみに口づけると、小さく頷いた。
「うん…」
龍嗣が、ググッと腰を進めると、璃音はそれに合わせる様に深い呼吸を繰り返す。
押し入った璃音の中は、熱く蕩けて、龍嗣の雄刀に絡み付いてきた。
「ん…っ、ぁあっ!!」
きつく閉じられた目尻から、ツゥと涙が伝い落ちる。
眉を寄せ、痛さに涙を零したのだと思い腰を止めると、情欲に染まった瞳が龍嗣を見上げた。
シーツを握りしめていた手を外し、龍嗣の頬にそっと触れる。
「龍嗣、止めないで…。
ねも…と、根元まで全部…僕の中に…挿れて…。
龍嗣と…、深く…繋がってたいから…」
「本当に…君は無意識で私を煽るんだな…。
そんなに可愛い事を言ったら、歯止めが利かなくなるだろう…?」
額に口づけを落とし、ゆっくり腰を揺らすと、璃音の体がヒクリと跳ねた。
額からこめかみ、首筋へと口づけながら、時間をかけて腰を進めていく。
「ん……、ふぅ………っ」
「我慢せずに、声を出しなさい…」
両手で口を押さえ、背筋を這い上がる甘い痺れをやり過ごそうとしていると、龍嗣に退けられてしまった。
退けられた璃音の手は、それぞれ龍嗣の手が重ねられ、ベッドの上に押さえつけられる。
それだけなのに、璃音は絶大な安心感と、愛おしさで胸がいっぱいになってしまう。
いつも、自分を啼かせ、かき抱き、狂おしい愛撫を施す手が、今はただ優しく重ねられているだけなのに、胸がキュウッと締め付けられているようで、追い上げられ。
「あ…ッ、だめ…、もう…!!」
璃音の花芯が爆ぜてしまいそうになった。
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