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チク…ッ
「痛…っ!!」
首筋に走った痛みに、璃音は首を竦めた。
龍嗣が後ろから璃音を抱きしめながら、首筋に唇を這わせているのが鏡に映っている。
時折、璃音が弱い場所をきつく吸い、花びらを思わせる跡を散らしているのが見えた。
「ひゃ……っ」
ツウッと、首筋を舌がなぞって行き、背中にザワザワと甘い痺れが走っていく。
鏡ごしに視線を絡ませ、龍嗣は璃音の反応を確かめながら、皮膚の薄い部分を吸いあげ、着物の脇から差し入れた手も、蕾を抓って璃音を追い上げた。
はくはくと、唇がわななき、璃音が泣きそうな顔になる。
「や…っ、やだ……っ、あぁ…ぁっ、あんっ、あっあ…っ!!」
立っているのも危うくなった璃音の膝が砕けたようになり、龍嗣の腕の中で擦れ落ちかけた。
龍嗣の腕に支えられ、首筋と胸に愛撫を施される璃音は、意識が飛んでしまいそうな程に追い上げられていく。
「あ……、んぁ……っ、あっ、や……んっ」
嬌声が響かないように、両手で口を押さえても、甘い喘ぎが零れてしまう。
それ程までに、龍嗣が与える愛撫は璃音を蕩けさせた。
チュク…、チュクチュク…。
耳に近い所で繰り返される水音に、龍嗣の切なげな吐息が混じり、璃音の中の熱が倍加する。
半ば噛み付くように唇を重ねると、応える様に啄み返した璃音の唇と舌は、龍嗣を深く悦ばせた。
愛おしいと、言外に告げているような甘く切ない口づけに、龍嗣は更に舌を絡め、浅く、深く口づける。
「ん………、んん…、ぅ……っく!!」
未だ幼い子供を抱く罪悪感すら、ジワジワと侵食して打ち消してしまう口づけは、龍嗣の理性も吹き飛ばしていく。
「ふ………ぅ……っ」
仰け反り、ふるふると震えた後、膝から力が抜けた璃音が、床にへたり込んだ。
激しい動悸が耳の中まで響き、頭の中を走る総ての血管が、ドクドクと激しく脈打っているようで、頭がクラクラする。
「は…っ、は…っ、は…っ」
床についた腕も力を失い、くずおれる璃音の躯を、龍嗣がそっと抱き寄せて支えてくれた。
「大丈夫か…?」
「ごめ…ん…。
龍嗣の…キス、気持…ち…良すぎ…て……体に…ちから…入…らな…い…」
気遣う手に触れられるだけで、ピクンと体が反応する璃音。
甘く喘ぐ唇を龍嗣に啄まれ、脳髄まで蕩けてしまいそうだった。
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