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 璃音に触れながら初めて絶頂を迎えた瑠維は、最愛の弟と一つに溶け合うように体を繋ぎたかった。  頭の中まで甘く痺れるような快感を、一日も早く璃音と共有したくて。  けれど、成長が遅れていた璃音の体は、7歳なのに4歳児並みの体格で、とても体を繋げられるような状態ではなかった。  だから、深く寝入った璃音の肌に触れたり、口づけたりした。  璃音の眠りが浅い時は、本を読んであげるのを口実にして並んで寝た。  璃音が疲れているときは、大好きな心臓の音を聞かせてやるのを口実にして、キュウッと抱きしめて寝たりもした。  体の成長が遅い分、性的な事に関しても疎く、璃音は瑠維の思惑に気づかないまま、一緒に寝る事が多かったのだが…。  どういう訳か、瑠維が璃音に口づけたり、体を擦りつけたりした夜は、いつの間にかベッドを抜け出し、行方不明になるようになってしまった。  性的な事を何も知らない、幼く純真無垢な子供なりに、意識がない間に瑠維が自分にしている事への恐怖を覚えたのか、フラフラと夜の庭を歩き回ったり、眠ったまま木に登ったりしていて、両親が気を揉んだ。  特に、瑠維が焦れて璃音の下着の中に指を這わせた後は、家から遠く離れた場所まで歩いて行ってしまう。  重度の夢遊病になってしまっていた。  仲の良い兄が、自分にしている事を恐れ、無意識に助けを求めて捜したのだろうか。  自分が将来の番いの相手として選んだ、最愛の男…氷室龍嗣を。  だから、瑠維は。  璃音が自分を怖れて逃げないように、慎重に触れるようにした。  もしかしたら、自分以外にも、璃音を噛んだ相手がいるかもしれないと、思い始めていたからだ。  よもや、自分以外に璃音を甘噛みした相手が6人もいて、璃音自身も龍嗣を噛んでいたとは思わなかったのだが、ヒタヒタと近づいて来ているかもしれない恋敵の存在に、瑠維自身が一番畏れを抱いた。  存在の見えない相手ほど恐ろしいものはなく、いつか璃音を奪うであろう相手を怖れ、憎んだ。  そして。  何故!?  何故お前は成長しない?  こんなに好きでしょうがないのに、何故気づかない!?  早く体を繋いで一つになりたい!!  お前の番いの相手は、俺に決まっているのに!!  …と、幼く、中々成長出来無いでいる璃音に対して、日々焦れて瑠維の一途な想いが爆発しそうになった。

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