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◆◇◆◇◆  ドクンッ!! 「は…っ、ぁあ…っ!!」  後孔を貫く龍嗣の雄刀が、璃音の最奥に欲望を迸らせた。  大きな手で根元を抑えられていた璃音も、蜜を伴わないままで同時に上り詰める。 「あ………、ん……っ」  余韻に震える体に龍嗣が覆いかぶさり、湿り気を帯びた黒髪に口づける。  昨夜から飽きる程に抱き合った筈なのに、お互いが欲しくて欲しくてしょうがない。  愛おしくて、腕の中から離してしまいたくなくて。 「龍嗣………」  広い背中に腕を回し、キュウッと抱きしめてくる璃音。  滑らかな指が肩甲骨の上を掠めていくと、背中や下腹部にズクリと快感が走る。 「んぅ…っ!!」  それだけで、龍嗣の楔が再び熱を帯び始めた。  細い腕が掠めただけで全身を駆け抜ける甘い痺れに、璃音への愛おしさがどんどん増してゆく。  組み敷かれた璃音が龍嗣の首筋に軽く口づけると、更に体の芯が熱くなってくる。 「あ……あっ、璃音…っ!!」 「龍嗣…、感じてくれるの嬉しい…」  首筋から顎のラインに璃音の唇か移ってきて、愛しげに、捧げるように触れていく。  チュッ…。  チュ…。  髭が伸びてきて少しザリザリする顎を、ペロッと舐めた舌の感触だけでも、背中がざわついてしまう。 「あんまり可愛い事をするなら、お仕置きしてやるぞ?」  未だ上気している頬に、龍嗣が頬を擦りつけた。 「やっ、痛いっ!!痛たたたたたっ!!」  ザリザリと髭が当たり、脚をバタバタさせて璃音が暴れ、挿し込まれたままの龍嗣を締め付ける。 「こら、食いちぎる気か?」  尚も頬を擦りつけてやると、体を捩って逃げようとする璃音が堪らなく可愛く感じてしまう。 「やんっ、痛いって…ば…っ」  必死で腕を伸ばし、龍嗣の顔を離そうとしてムキになる顔は、さっきまでの色香が抜け落ちている。  ほんの少し気持ちが逸れた所で、隙だらけの唇を塞ぎ、宥めてやりながら半勃ちの楔を引き抜いた。 「は…ぁう……っ!!」  中を擦りながら引き抜かれて、璃音の体がビクビクと揺れる。  ぷっくりと赤く腫れた後孔からは、龍嗣の放った白蜜がトロリと流れ出てシーツの上に伝い落ちていく。  恥ずかしそうに顔を逸らす璃音の仕草までが愛おしく、龍嗣は綺麗な薄紅に色づく唇を、何度も何度も啄んだ。

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