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「君の普段の声も、甘く掠れる声も、達く時の鳴き声も、いつだって私の腰を砕くし、煽るぞ。
ましてや、私の声を聞くと足がガクガクするだの、力が入らなくて頭の中溶けるだの、名前呼ばれたら、心臓跳ねたみたいになるなんて言われて、煽られない筈がないだろ…?
君が私の声を聞いてるだけでおかしくなるように、私も君の声を聞いてるだけでエロ魔神スイッチが入るしな」
尤もらしく言う龍嗣に、璃音が吹き出した。
「自分でエロ魔神って言っちゃってるし。
でも、エロ魔神な龍嗣って、嫌いじゃないよ…」
龍嗣に体を預けたまま璃音が囁くと、支えてくれる腕に力が篭った。
目の前にある龍嗣のワイシャツの釦を少しずつ外し、胸元を緩めて均整の取れた胸板に口づける。
「ん………」
龍嗣の心臓の真上に唇を当てて左手で胸の蕾を軽く摩ると、璃音の頭に添えられた龍嗣の手が、ピクリと跳ねた。
「龍嗣…大好き。愛してる…」
直接龍嗣の心臓に有りったけの気持ちを吹き込むように、逞しい胸に口づけていられるのが、凄く嬉しくて泣きそうになる。
「龍嗣…ごめんね……?」
「何故…謝る?」
「だって…。
龍嗣のせいにしちゃったし」
「…?」
「『先生、どうしようっ、龍嗣が焦れ焦れして死んじゃう!!』って、龍嗣のせいにしちゃったから…。
ホントは、僕が焦れ焦れして我慢出来なかったのに、龍嗣のせいにして先生に泣き落とししちゃった…。
ごめんなさい…」
龍嗣の胸の尖りを啄みながら、たどたどしい手つきでワイシャツの釦を外していく。
「ん…っ。
それ位は、いい…。
どっちみち、焦れてたのは間違いないし、私が申し出てたら『我が儘過ぎる!!』と、突っぱねられてただろうから、君に感謝だな…」
乱れ始めた龍嗣の呼吸。
璃音は蕾を吸い上げながら、舌を這わせる。
「んんっ、璃…音っ、その舌が…いい…、凄く…気持ち…いい…」
「ホントに?僕の舌、気持ちい…?」
チュッ、チュクッと音を立て、蕾を吸い上げながら舌を絡める璃音。
拙い舌づかいなのに、体の中心に熱が集まってくる。
「気持ち良くなって…。
大好きな龍嗣に、いっぱい気持ち良くなって欲しい…。体…繋げられないから、その分、悦んで欲しい…」
唾液を塗すように舌で弾きながら、龍嗣の尖りを強く吸った。
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