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「あ、あっ、ああ……ぁっ!!」  胸の蕾を啄んでいた龍嗣の唇が、白磁の肌をなぞり、下肢へと降りてゆく。  花びらを散らしてしまわないよう、いつもより優しく口づけ、殊更念入りに舌を這わせる。  焦らすようなソフトな感触に、璃音の体は熱を篭らせた。 「龍嗣…、欲しいよ…ぅっ、あっ、ああぁ…っ!!」  蜜を零し続ける花芯が龍嗣の口腔に包まれた瞬間、全身が引き攣り、両足がビクビクと跳ね上がった。 「い………あっ」  弱い箇所を舌が伝い、根元や蜜嚢は、長くてしなやかな指で焦らすように撫でられる。 「あ………っ、ぁあ……、ん…っ、ダメ…、欲しく…なっちゃう………っ」 「欲しい…?」 「欲しい…っ!!」  チュウッときつく吸い上げると、息を詰まらせて璃音が体を捩った。 「や……ぁ…っ、そっち、違……っ!!」  枕に擦り付けるように頭を左右に振るのだが、龍嗣は硬く張り詰めた璃音の花芯を強弱つけて責めたてる。  一旦口腔から外し、下から上へと舐め上げながら、璃音の蜜を手に馴染ませて、龍嗣はベビーピンクに染まった後蕾にそうっと触れた。 「………っ、は……っ、はや…くぅ…」  はらはらと涙を溢れさせ、情欲に染まった瞳が龍嗣を見つめる。 「挿れるよ…?」  指先の蜜を入口に馴染ませ、後蕾に中指で触れる。 「ん………っ」  挿れやすいように下肢の力を抜き、璃音は膝を更に開いた。  ツプリ…。  蜜を馴染また中指を、龍嗣が第一関節まで後蕾に突き立てると、璃音の背中が弓なりに反り、三週間龍嗣が触れていなかった柔壁が、微かな抵抗と共に中指に絡みついてきた。 「は…ぁ………っ」  しなやかな長い指が、ゆっくりと蕾を開くように後孔を解していく。  いつもよりは性急な筈なのに、その準備すらもどかしい。 「あっ、あぁ…っ、は…や…くぅ…っ!!」  甘く痺れる腰を下にずらし、龍嗣の指を第二関節まで飲み込むと、龍嗣が苦笑いをして臍の下に口づけを落とした。 「いけない子だ…」 「だって…、欲しくて…我慢できない…っ!!」  泣き吃逆をしながら、璃音が龍嗣に訴える。  欲しい、と。  早く龍嗣の楔を打ち込んで、と。許されていないけれど、して欲しいのは、龍嗣と繋がる事だけだ。  熱い楔に貫かれ、切なく鳴きたい。  それが璃音の願いだった。

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