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 ちゅっ、ちゅくん、ちゅくっ。  まるで花芯を抜き挿しするかのように、璃音は舌で龍嗣の口腔を嬲った。 『なに、これ…。  凄く変な感じ…。  まるで僕が龍嗣を抱いてるみたい…』  夢中で舌を捩込みながら、そっと薄目を開けると、今にも達してしまいそうな蕩けた龍嗣の表情が目に入る。 『龍嗣…、お預けした分、いっぱい気持ちよくなって…っ』  ぬちゅっ、ぬぷっ、と、口づけにはあるまじき淫らな音をさせて、璃音は更に舌を捩込んだ。  龍嗣がいっぱい悦んでくれるようにと。 『ああ…、悦い…。  璃音の舌に犯されてるようで、不思議な感覚なのが、凄く悦い…』  時折、龍嗣の善い部分を見つけると、恐る恐る突き入れられる舌の感触の、なんと甘美なことか…。  切なげに眉根を寄せ、龍嗣を悦ばせようと侵入してくる舌は、この世の何より甘いに違いない。  まるで、それが一つの生き物のような舌に、己が舌を絡みつかせて龍嗣は長く吸い付いた。 「あむ…っ、は…ぁん」  細い腰を包むスカートの中へ手を滑り込ませ、太ももや内ももを指や掌で撫で上げると、いつも以上に顕著に反応する璃音が可愛い。 「や…、やぁ…うっ、ああ…っ!!」  膝の内側から内もものラインを、触れるか触れないかのタッチで指を滑らせた瞬間、全身がビクンビクンと跳ねた。  刺激が強すぎたのか、大粒の涙がポロポロと零れる。 「や…んっ、だ……、だめ…っ」  流れ落ちるツインテールの髪の毛が、龍嗣の胸の上でさやさやと鳴る。  艶やかな闇色の髪の毛は、璃音が悶える度にばさばさと揺れて甘い香りを振り撒く。  璃音は間違いなく少年の筈………なのに、レースのリボンをつけたツインテールや、黒を基調にしたメイド服が、龍嗣の感覚をおかしくしている。  ましてや、龍嗣を跨ぐようにしている璃音の両足には、ガーター付きのハイソックスだ。  ふるふる震える璃音が、少年でも少女でもない存在にすら見えて、不思議な気持ちになってきた。  その璃音は、幾重にも重なったペチコートの下で昂ぶった花芯の根元を手で押さえ、達してしまわないように必死で堪えている。  唇に届かないまでも、龍嗣の顎のラインや、首筋にキスを落とす。 「あんまり健気で可愛いから、ご褒美だ」  龍嗣は、璃音の足の付け根をグリグリと揉みしだき、更に追い上げた。

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