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 璃音の躯がベッドに沈み込む。  龍嗣から与えられる愛撫は、少しずつ璃音を侵食していった。 「うあぁ…っ、ぁ……っ」  指に絡めた癖のある髪をキツく掴んでしまい、璃音は蕩ける瞳を龍嗣に向ける。 「ごめんなさい…っ、僕…っ」 「いい、気にするな…」 「ん…、で…も……」  少し腫れてしまった後蕾を軽く舐めると、璃音はほろほろと涙を零して啼いた。 「…おね…が…い…、待って…」 「…?」 「僕も、龍…嗣を…」  華奢な躯を震わせて、璃音は龍嗣を見詰める。  何を言いたいのかを、龍嗣は気付いていた。 『僕にも龍嗣を愛させて…』 「君もするか…?」 「…ん」  龍嗣が体の向きを変えた。  桜色の花芯を再び龍嗣が口に含み、璃音もジッパーを下げて龍嗣の雄刀に唇を寄せる。  チュ…ッ。  チュプ…。  クチュクチュ…。  微かなきぬ擦れと、吐息、お互いの唇と舌が立てる淫らな水音が部屋の中に響いている。 「んふ…っ、う……くぅ…」 「ふ……、は……ん…ッ!!」  四つん這いで璃音に跨がり、龍嗣は可憐な花芯を根元まで口に含み。  璃音は、仰向けになって龍嗣の雄刀の先を唇と舌で愛した。  口腔の奥まで含めない分、璃音は硬く勃った雄刀を根元から先へと舐め上げる。  総ては、龍嗣に教わった。  キスも。  手での愛し方も。  口での愛し方も。  深い愛撫も。  体の重ね方も。  総て…。  総てを教えてくれたのは、龍嗣。  だからこそ、璃音はありったけの想いを篭めて雄刀を口で愛した。  鈴口から溢れてくる蜜を舌で受け取り、互いの雄蕊にからめていく。 『龍嗣、大好き…。  僕の初めてを奪ってくれたひと…。  誰よりも、愛しいひと…。  もっともっと、気持ち良くなって…!!』  難い雄刀を舌でなぞる度、龍嗣の体が悦びに震える。  龍嗣も璃音の花芯を優しく含み、何度も何度も舌と指で愛していく。  幼い璃音の香りが残る寝台の上で、二人は互いの雄蕊を愛し合った。  その、とても淫らな様を、ドアの隙間から覗く瞳が一対…。 『な…、なんで…? なんでだよ…。 …俺が璃音と擦りつけ合って、初めて達ったそのベッドで、なんで咥え合ってんだよ…!?』  ドアの向こうで硬直していたのは、紛れも無く瑠維。  事態は、更に最悪な方向へと傾いていた…。

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