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 チュ…。  チュ…。  体中に散った紅い花びらの一つ一つに、瑠維は恭しく口づけていく。  腕、肩、胸へと移り、首筋へと戻ってくる。  少しキツめに吸ったり、軽く歯を当てたり、舌でチロチロと舐めたりする瑠維。 「いや…っ!!  やだよぉ…っ、やめて、お願いだからやめて、やめてよぉ…っ!!」  ボロボロ泣きながら、璃音は必死で訴える。 「ん? どうした? 何で泣いてんの、璃音。  兄ちゃん、素直で純真な璃音に戻してやるからな?  ちょっとだけ、じっとしてるんだぞ?」  胸の尖りを口に含み、チュウッと吸い上げては舌で転がしている。  龍嗣にされている時は、体が何度も跳ねてしまう位気持ちいいのに、瑠維に施される愛撫は全然気持ち良くない。 『欲しいのは、龍嗣だけだもん…っ!!』  瑠維から逃げようと、必死で手首を戒めているロープを引っ張ったり、目茶苦茶に体を揺すってみるのだが、一向に結び目は緩んでくれなかった。 「ん? どうした?  そんなに体揺する位、璃音は気持ちイイのか?  なら、兄ちゃん凄ぇ嬉しいぞ?」  クスクス笑いながら、瑠維は璃音の肌に口づける。 「……ちがっ、違うっ!!」  逃げようのない状況で、一番肌を許したくない相手に体をまさぐられるのは、本当に嫌だった。  だから、ゴリゴリとロープで擦れて手首から血が滲んでも、璃音は体を捻って拒否をし続ける。  ギリ…ッ。  手首から滲んだ血が、ロープに紅い染みを作っていく。  うっすらと立ち上る鉄っぽい香りが、一層瑠維を欲情させた。 「璃音、やっぱりお前、すんげー可愛い…ッ!!」  胸の尖りを夢中で吸い上げた後、瑠維はうっとりと薄い胸に頬を寄せる。 「イヤ…っ、嫌だっ、も…やぁ…っ!!」  中心の花芯も、おとなしく眠ったまま、反応一つしない。  なのに、瑠維はその花芯に指を絡めて滑らせたり、指で作った輪を狭くして扱いてくる。  濡れてもいないのに扱かれて、既にそこはヒリヒリと痛かった。 「やっぱり璃音は純真なんだな…。  ここ、全然硬くもなってねぇし…。  だから、兄ちゃんがトロトロにしてやろうな…?」 「………え?」  ちゅぷん。  控え目に眠っていた璃音の花芯を、瑠維は一気に口腔へと含んだ。 「嫌…っ、いやぁ―ッ!!」  龍嗣だけしか触れていない場所をくわえられ、璃音は魂の底から哭いた。

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