322 / 454

 ぽろぽろ…。  ぽろぽろ…。  璃音の目から次々涙が落ちていく。  龍嗣だけを受け入れていた後蕾を瑠維に散らされて。  誰からも気付かれないまま瑠維に貫かれ、龍嗣だけの場所に白濁を注がれた。 「ほら、力抜けよ。  兄ちゃんので、中も綺麗になったしさぁ」  クスクス笑い、出しきれてないものを璃音の中に尚も瑠維は注ぎ込む。 「ごめんな、璃音。  兄ちゃん、あんまり気持ち良くってさ、ちょっと早かったか?  今度はさ、璃音の中いっぱいグリグリして蕩かしてやるからな?」  硬さを失わない剣を突き入れたまま、瑠維は再び腰を揺すり始める。  ビシ…。  何かが頭の中で壊れたような音がした。 「なぁ、璃音。  兄ちゃん、ずうっと璃音の事が好きで好きで堪らなかったんだぞ?  なのに、兄ちゃんが知らない内に、オッサンに懐いてるなんて、凄くショックだったんだからな?  だから、いけない子の璃音に、お仕置きしなきゃいけなくなったんだ。  もう、誰にも懐いたり、話したりなんかするんじゃないぞ?  もう、解ったよな?」  半ばうっとりとした瑠維が、抜け落ちる寸前まで剣を引き、一気に突き入れる。  ビシ…ッ。  璃音の中でまた何かが壊れた。  ズチュズチュと音を立てて瑠維が出し入れする度、璃音の中で壊れる音が鳴り続ける。 『ごめんなさい、龍嗣…。  僕…、瑠維を止められなかった…。  龍嗣だけに捧げたかったのに、瑠維に…汚されてしまったもの…。  もう、龍嗣に愛してもらえる資格…無くなっちゃった…』  ほろほろ零れ落ちる涙も、もう瑠維を止められない。  気持ち良くて璃音が泣いているのだと思ったのか、一層深く突いてくる。 『父さん、母さん…、瑠維はもう…壊れたままのケダモノになっちゃった…』  両手を縛られたまま、思うさま嬲られている自分。  何一つ出来ないまま、瑠維を諌める事も失敗してしまった自分。  悲しくて、情けなくて、怖くて、泣くしかできない。

ともだちにシェアしよう!