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「い…っ、いや…、やだ…っ」
歯がカチカチ鳴り、華奢な体はガタガタ震えている。
「大丈夫、痛くしない…。
璃音のここは、私が一番良く解ってるだろ…?
痛くしない…、大丈夫…。
怖くない…怖くしないからな…?」
耳元で囁き、宥めるように背中を撫でる。
無理矢理ではなく、ゆるゆると指を進めていく…。
『なんてことを…。
中も…、中まで傷が…』
内心盛大に舌打ちしつつ、顔には絶対出さない。
蒼白になっている璃音を気遣うように額と額を合わせる。
「やめて…っ。
そんなのしたら、龍嗣の指が汚れちゃうよ…」
「こらこら…。
そんなに力を入れるんじゃない。
もっとお湯が染みてしまうぞ?
ほぅら…、璃音の中、綺麗になった…」
こめかみに口づけを落とし、璃音に見えないように、掻き出した物を手桶でバスタブの外へ捨てた。
「………ご…めん…なさ…」
悄然とする璃音。
少しずつ成長してきていると言っても、まだまだ10歳そこそこの体格でしかない。
小さいということは、後ろも狭いのだ。
その狭い後蕾を無理矢理押し開けば傷も付くし、場合によっては裂けてしまう。
体を繋ぐ時には、龍嗣でさえ…たっぷり時間をかけて解してから繋いでいた。
沢山鳴かせ、達かせて、蕩かせるだけ蕩かせてから身を繋いできたというのに…。
『後で、あれを半殺しにするか…』
ガタガタ震えている体を抱きしめ、宥めるように、何度も何度も額やこめかみ、頬に口づけを落とす。
それでも、璃音の震えは収まらない。
「璃音が悪い訳じゃない。
だから、君が謝る必要は無いんだ。
それとも、璃音は、ああいうのは気持ち良かったのか?」
「気持ち良くなんかないよ…。
凄く気持ち悪かったし、痛かった…」
「………だろ?
お互い高め合って、愛情を注ぎ合うから気持ちいいんだ。
瑠維がしたような、一方的なものはただの排泄と変わらない。
今日のことだって、野良犬に噛まれたような物だ。」
「………」
「これで君を棄てるなんて思うなよ…。
君に対する愛情が、こんな事で揺らいだり、薄れる訳が無いんだからな?
君が何と言おうと絶対離さないし、何処にも逃がしてやらない」
「………っ!!」
龍嗣の言葉に、璃音の目から大粒の涙が次々溢れて落ちて行った。
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