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「うああぁ………ッ!!」
両方の首筋が同時に噛まれて瑠維はビクビクと体を震わせた。
ありえない。
自分には、決して与えられることのないもの…。
『嘘だ………ッ!!
この二人が、俺なんかに求愛する筈なんか無い…ッ!!
俺の言葉が気に食わなかったから"煩い"って言う意味で噛んだだけ…。
きっと、そう…』
体の芯を、悦びが駆け抜けてしまう。
期待なんかしちゃいけないのに…。
この二人は、絶対違う。
嬲りはしても、愛情はくれない。
期待したら、裏切られて落胆するだけ…。
愛情を貰えるなんて、淡い期待を持たないように歯を食いしばる。
「おいおい…。
なんて反応しやがる」
「まるで雨の中の野良猫みたいだな…」
改めて、二人は瑠維の首筋を甘く噛む。
「疑うな。
俺達は、絶対に嘘はつかねえよ」
「そんなに身構えなくても、お前にたっぷり愛情を注いでやる…」
ソロリ…。
まるで労るように、首筋を二人の舌がなぞっていく。
ぞくん。
きゅうん…。
甘い疼きと鋭い痛みが、脳天まで突き抜けた。
「ひあ………っ、んあ……っ、あああああ………ッ!!」
背中が浮き、体を電流が駆け抜ける。
『なに? 今の…なに…?』
ビクビクと体が震え、息が上がってきた。
「な…、なにすんだよ…」
「何って、噛んで舐めたら答えは一つしか無えだろが。」
「うるせえ…っ。
俺を落としたら、素知らぬふりして戻るくせに…」
「…それは無いと言ってるだろう?
学園祭の日に、俺は璃音を振った。
あれは素直過ぎてつまらん。
微妙に捻くれてて警戒心丸出しの野良猫みたいなお前の方が、鬼畜な俺達には合ってるんだからな…」
「嘘つくな…っ!!」
「お前に嘘をつく必要があるのか?
執着を削いだ後は、がっつり食う気でいるだけだ」
「俺も、璃音みたいな純愛タイプよりはお前みたいな欲に正直で我が儘なタイプが好きだぜ?
ほら、もっかい喉を反らせ。
何回でも甘噛みして証明してやる」
「…っふ、あ………ッ!!」
かりり。
首筋を二人に噛まれた。
プツ。
犬歯が刺さり、皮膚にジワリと血が滲む。
ちゅる…。
「ひああ…、あ………ん、ああ…っ!!」
にじんだ血を二人はゆっくりと舐め取り、瑠維の体を痙攣させた。
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