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「ん…、ふ…ぁっ」
小鳥遊は瑠維の耳朶を噛みながら、吐き出し切れていなかった白蜜を、蕩ける最奥に注ぎ込んだ。
「ん…、んん…っ」
ベッドの上にくずおれた瑠維の横に、弓削が腰を下ろす。
「随分可愛く啼いてたじゃないか。
どうだ?
今夜はもうギブアップするか?」
汗で頬に張り付いた髪を梳いてやり、喉を鳴らす。
「…ん、……や…っ、欲し…」
小鳥遊に穿たれたまま、弓削を切なげに見つめる瑠維。
「欲しいか?
玲にたっぷり注がれたのに、まだ足りないのか?……瑠維」
「足りない…、二人に注がれないと、ヤだ…。
アンタのも、欲し…い…」
小鳥遊と繋がったままで弓削を渇望し、はくはくと喘ぎ涙を零す瑠維は、龍嗣を求めて啼く璃音よりも凄絶な色香を放っている。
「欲張りな奴だな…。
二人分じゃないと満足しないなんて。
そんなに俺も欲しいか?」
「欲し…い…、早く…、…は…やく……ぅっ!!」
ほろ。
紅涙を絞る様は弓削を確実に煽った。
「玲、体を起こせ」
「ああ…。」
瑠維に覆いかぶさっていた小鳥遊が身を起こし、瑠維の中から楔を抜く。
「ふあ………ッ!!」
抜き去られる途中、悦い部分が擦られてビクリと震える瑠維を抱き起こし、弓削が膝に乗せた。
向かい合わせではなく背面座位の形なので、瑠維はなんとなく居心地が悪い。
「顔をこっちに向けろ」
「………ん」
後ろの方へ顔を向けると、怜悧なはずの弓削の顔がいつもと少し違う。
『なんだか、凄くやらしい…。
コイツでも、そんな顔になるんだ…』
情欲に色付いた弓削の瞳は、瑠維の瞳を射抜き確実に魅了した。
チュ…。
自然に唇が重なり、軽く啄んだ後、お互いが噛み付くように深く契る。
「「ん…、んんん…ッ」」
互いの鼻から抜けるあえかな声が、一層煽り立ていき…
熱く蕩けた舌を存分に絡ませた。
チュク…。
クチュクチュ…。
深く激しく唇を契り、角度を変える度に合わせ目から蜜のような唾液が零れる。
それは、瑠維の顎から首筋、胸へと伝い落ち、色香を放つ体を彩った。
「可愛いな、お前…」
がら空きになっていた薄い胸に、小鳥遊が身を寄せて口づける。
「…っふ、んんん―っ!!」
瑠維は、理性が弾け飛ぶ寸前まで追い上げられていた。
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