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 ほろ…。  瑠維の目から、大粒の涙が幾つも落ちていく。  それを、一つ一つ小鳥遊と弓削が唇を当てて吸い取ってくれる。 「……っ、……っふ」  気遣わしげな優しい感触。  唇が触れるだけなのに、与えられる安心感が絶大だ。  龍嗣も、よく璃音の涙を吸い取ってやっていた。  それを思い出し、一層切なくなる。  ほろほろ…。  ほたほた…。  とめどなく流れ落ちる涙を、二人は飽きる事無く吸い取っている。  時折、瑠維を慰めるかのように微かに舌が肌に触れて、体の奥がジンと痺れるのは気のせいなのだろうか…。  チュ…。 「…あ、……ン…っ」  ツクリ。  弓削の舌が触れて、最奥の埋み火がジワリと瑠維を灼く。 「今、お前がしなきゃいけないのは、俺達に抱かれる事だけだ」 「………っ!!」 「執着が剥がれたとは言え、お前の媚香はあまり変わっていないからな…。  そんな状態で璃音の前に行ったら、あれがパニックを起こすだろう?  だから、俺達の肌に充分馴染んでお前の肌の香りが変われば、ちゃんと璃音の所へ連れて行ってやる。  ………安心しろ」  カチコチの顔じゃない、優しい表情の弓削。  呆然とする瑠維を抱き上げ、あやすように背中を摩った。 「しっかり食って貰えよ?  あいつの様子を確かめたら、俺も直ぐに戻る。  そしたら、今度は俺がずっぷり可愛がってやるからな?」 「………」  気恥ずかしさで、頬が熱い。 「お前が俺達の肌や蜜に馴染むまで、昼夜の関係なんか無えのさ。  それこそ、孕んじまう位にたっぷりと注いでやんなきゃ、お前、満足しねえだろ?」 「………っ、ば、馬鹿ぁっ!!  ………あ、ん……っ」  気色ばむ瑠維の唇を奪い、舌を軽く搦め捕って、小鳥遊は唇を離す。  数秒だけ契っただけなのに、体は既に疼き始めている。 「上と下、両方で忍の蜜を飲めよ?  可愛くトロトロに蕩けてたら、ご褒美に俺のも突っ込んでやるからさ。  頼んだぜ、忍」 「ええ。  文字通り、孕ませる位に注いでおきます。  可愛らしく啼くように、じっくり調教しておきますから、お楽しみに」  クスクス笑い、弓削も請け合う。  程なくして、別邸の庭にヘリが降り立ち、用意を済ませた小鳥遊が、璃音がいる病院へと向かった。

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