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「なんというか、ザックリしてるのは変わらないな…」
「そうだね…」
「だけど、子供達を一番気遣ってもいる。
素敵なお母さんだ。
婿としては、かなり怖い存在だがな」
「姑…。
そっか………。
龍嗣とお母さんって、嫁姑じゃなくて、婿姑関係になるんだね。
なんだか、可笑しいや…」
クスクス笑うと、龍嗣が璃音を抱きしめた。
久しぶりにギュウギュウと抱きしめ合うだけでも、心が満たされていく。
「龍嗣に抱きしめてもらうの、すごく久しぶりな気がする…」
「そうだな…」
「ごめんね、僕、酷いことばっかり…」
「いいんだ。
璃音だけが悪い訳じゃない。
だから、もう謝るのはやめよう。
……………な?」
腕の中に包み込み、軽く唇を啄み合う。
いつものように舌を絡めた訳でもないのに、ありったけの愛情が篭められているようで、唇が離れても幸せな気持ちがあふれて来る。
「龍嗣…」
「ん…………?」
「僕、汚れてしまってても、本当にいい?
今なら、まだ間に合うんだよ…?」
「それは、愚問って奴だな。
自発的に浮気した訳でもないし、瑠維に進んで食われた訳じゃない。
順番を間違えただけで、過失なだけだろ?
なら、璃音を責める理由はないし、拒む理由にもならない。
私が欲しいのは、璃音一人だけだ。
それは、変える気はないし、ずっと変わらない。
絶対にな」
「………っ」
ほろほろ泣き出した璃音を抱きしめ、龍嗣は何度も何度も愛を囁いた。
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