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「ほら、お前も来いよ」  隣にいる誰かを引き寄せる。  暫く押し問答のような事をしていたが、勢いに負けて小鳥遊の腕の中におさまった。  ドクッ!!  一際心臓が跳ねた。  瑠維がいるのは端末画面の中なのに…。  本当に目の前にいるわけじゃないのに、背中や首筋に冷や汗が流れているのがわかる。  耳の中で、煩い位に鼓動が響いていて、息が苦しい。 『いやッ!! 痛い…、いたいよぉっ、やめて、やめて瑠維ぃ…!!  やだ…、いれないで、やめて、やめてよぉっ!!』  ずりゅっ。 『うぁ……、あああああ―――――っ!!』  体の奥に刻まれた痛さと恐怖が、そのまま襲い掛かってくる。 『ひぅ………っ、痛い…っ、痛いよ、やめ…て…、瑠維、やめて…、そこはイヤだ…。  龍嗣にだけの…』 『五月蝿いな、お前』  ばしいっ!! 『ここは、エロ魔神の為のじゃないだろ?  兄ちゃんの、だろ?  きつくて暖かくて、キュウっと締め付けてくる、璃音が兄ちゃんだけを受け入れる場所なんだ。  ほらぁ…、だんだん兄ちゃんのでトロトロになる…』 『ヤ…だぁ…ッ、も…やだ…、やめて、やめてよ、痛い、痛いよ瑠維…』 『ふ…っ、キツくて凄くイイよ、璃音。  なぁ、兄ちゃんの、気持ちイイだろぉ?  ほらぁ…、兄ちゃんの凄い硬くなってきた。  きっと熱くて気持ち良いぞ?  たっぷり注いでやるから…な?』 『イヤ…、嫌だ…』 『く…ふ………ッ』  ビュルッ!! 『嫌…、嫌だ………っ  やぁああああ――――ッ!!』  中に捩込まれ、白濁を注がれて、心を支配したのは底の無い絶望。  それが再びリアルタイムのように覆い被さる。 『ほら、力抜けよ。  兄ちゃんので、中も綺麗になったしさ。  兄ちゃん、あんまり気持ち良くってさ、ちょっと早かったか?  今度はさ、璃音の中いっぱいグリグリして蕩かしてやるからな?』 『なぁ、璃音?  兄ちゃん、ずうっと璃音の事が好きで好きで堪らなかったんだぞ?  なのに、兄ちゃんが知らない内に、オッサンに懐いてるなんて、凄くショックだったんだからな?  だから、いけない子の璃音に、お仕置きしなきゃいけなくなったんだ。  もう、誰にも懐いたりなんかするんじゃないぞ?  もう、解ったよな?  最初から素直にしてれば、兄ちゃんだって優しくするんだからな?』  何度も突き上げられ、汚れた自分。  心が引き裂かれた後に駆け込んで来たのは、最も見て欲しくなかった二人だった。

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