俺が四歳のころ、隣の家にひなた家が引っ越してきた。 人見知りだったひなたは母親の陰に隠れてもじもじしながら俺に挨拶をしてきた。 足の間からちらちらと見えるひなたの姿は天使のようにかわいく、はじめは女の子だと思っていたほどだ。 その後俺たちはすぐに仲良くなり毎日どちらかの家で遊ぶようになった。 俺は年を重ねるごとに年相応に大きくなっていったが、ひなたは小6のあたりからあまり成長せず、周りより少し小柄で俺の第一印象を保ったまま今を迎えている。 そんなひなたはかなりモテるのだが本人は全くその気はなし。 学校ではあまり言わないけど乙女ゲ―ムをやりながらキャーキャー言っている始末だ。 きっとひなたは恋愛に興味がないのだろうと思っていたら、突然前触れもなく「好き！」と言われた。 正直はじめは真に受けなかったしその気もなかったけど、俺自身この天使のような外見のひなたと一緒に育ったせいで周りの女の子をかわいいと全く思わなくなっていた。 何度も好きだ好きだと言われるうちに自分のひなたに対して抱いている気持ちが恋だと気づき、そのまま付き合う流れなった。 今は一緒に住んでいるのだが、俺のほうがひなたを好きだという気持ちが強いと思う。 それを言うと毎回否定されるのだが…