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出会い
出会いはアロマテラピーアドバイザーの講習会。
男2人だけだね、なんて話をしてる内に耳が出て、お互い獣人だってわかったんだ。
それでボクが猿、けんいぬが犬だってわかってもベタベタに仲が良かった。
ボクの夢『発情促進用の香水の調香』とけんいぬの夢『発情を抑えたり、軽減させる施術をする』を叶えるためにこれまで2人で頑張ってきた。
今、行なっているのも施術の一つ……定期的に発情させて癖付け、自然と発情期が来るようにするためのもの。
もう習慣みたいなもんなんだからさ、飽きてくるはずだからね。
こげ茶のボクに合わせて、街中の美容院で同じ色に染めてくるけいいぬの気持ちがわからないんだ。
気持ちがあがるでしょって言われてもさ、施術だろ?
自然と発情できるようになったら、もうこんなことしなくなるんだろ?
「な〜に考えてるの?」
間延びした柔らかい声と共にくっついた身体の温もりを感じた。
首筋からさっきの香水の強い匂いがして、避けていた欲情が戻ってきたのか、熱い吐息を漏らすボク。
「余裕かましてると、痛い目見るよ」
深みのある低い声で言った後、ゆっくりと律動を始めるけんいぬ。
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