「こちらは、ご利用明細書と領収証になります」 オレと並んだ長野さんが、ヨシヒサくんから渡された封筒の中身を確認すると、用意していた領収証を渡す。この現金は、事前にこちらが示した料金を隆哉さんが用意していたものだった。 これで今回の任務は完了。あとは会社に戻るだけだ。 「今日は……、お世話かけました。有難うございました。」 ヨシヒサくんが、そう言ってオレたちにお辞儀をする。ひとりになると、歳のわりにはしっかりしているんだと思い安心した。 彼の事を気にかける心配は無いような気がする。充分一人でも生活できそうだし…。 「有難うございました。また、何かありましたらご用命下さい。」 長野さんが、いつもの様に挨拶をすると、オレたちは並んでお辞儀をする。