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第22話 奇行の意味は
ヨシヒサくんに見送られ、オレたちはホッとした面持ちで藤谷家を後にした。
門までの間、清楚な薄紫の桔梗を愛でながら車に向かうが、ドアを閉めシートベルトをした時だった。庭の方から耳慣れない音が聞こえてくる。
ビシッ … ビシッ … ビシッッ…
オレはなんだか胸騒ぎがして、「長野さん、ちょっと待っててもらっていいですか?」と言うと車を降りた。
「おい、内田くん……!」
後ろで長野さんの心配そうな声を聞きながらも、藤谷家の玄関めがけて歩いて行くと、どんどん音が大きくなり、視界に入った光景を見てぞわっと鳥肌が立った。
足がすくんで立ち止まる。
ビシッ、
オレに気づいて、手を止めるヨシヒサくんだが、彼の足元には桔梗の花片が無残にも散らされていた。
手にした木の枝で、首を落とす様に花を叩いたのだろう、茎の部分からちぎれている物や花びらだけが散っている物、それぞれが酷い状態だった。
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