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第77話 くつろぎ。
小さな窓から差し込む光が風呂場に暖かな空間を作ると、湯船にからだを沈めたオレは、心の底から安堵の声を漏らす。
「はぁぁ 気持ちいいな~・・・」
初めてお湯を溜めて浴槽に浸かったが、目線を下げるとこの広い空間はさらに広く感じられた。
身長185㎝のオレがゆったりくつろげる広さの浴槽はなかなか無い。
前のアパートにもユニットバスは付いていたけど、決してくつろげる場所ではなかった。
- それにしても、こんなにたっぷりお湯を張ったら勿体ないな・・・
そう思ったとき、ガラガラツ・・と脱衣所の扉の開く音が。
「内田さん、もう出る?」
ミクの声がして、うっすらとガラスの扉に影が映った。
「もうすぐ出るけど、・・・ゴメン、早く出た方がいいか?」
オレは久しぶりにくつろいで、ミクの存在を忘れる所だった。
「や、いいんだけど、俺も汗臭くて・・・早く入りたいから、このまま一緒に入ってもいいか聞きに来た。」
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