79 / 153

第79話 可愛い・・

 ざっと流した後、ミクは湯船に入ってくると、オレの横にぴったりくっつく。 「隆哉さんは小柄だったから一緒に入っても狭くなかったのかぁ・・・」 ひとりごとのように呟いてオレを見ると、口元がニッと上がった。 その頬が赤く上気していて、尚更可愛く見える。 「そうだな、・・・隆哉さんとオレとじゃ随分体格が違いすぎるよ。狭くて悪かったな、もうオレは上がるからさ。」 浴槽の淵に手を掛けると言ったが、「いや、大丈夫だから。ゆっくり浸かんなって!」 と、ミクはオレの腕を掴んだ。 なんだか変な感じだ。温泉に浸かっているような気もするんだけど・・・・

ともだちにシェアしよう!