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第144話 ボーイズ??
綺麗に鍋を食べつくし、最後のお茶をすすっている時だった。
「内田くんも15の時に親御さんを亡くしているから、ヨシヒサくんがお母さんと離されるとき、自分と重ねて見てしまったんじゃないのかな。惹かれるっていうのは、同情するって事も含まれているよね。」
ポツリと言った言葉がオレの中に広がってゆく。
- 同情 ・・・・・
そんな風にミクを見ているんだろうか・・・
可哀そうだなんて、哀れんだ目で見ているのか?
おこがましいな・・・・・オレはそんな立派な人間じゃないってのに・・・。
「あんな可愛い子と一緒に暮らしていたら、ちょっと錯覚する事もあるかもな。今どきはボーイズラブってのが流行ってるんだろ?」
「え?・・・ボ、ボーイズ・・?」
「うちの中3の娘が、そんな漫画にはまっててね。男同士も有りだとか言ってた。まあ、それは冗談だけどさ、どっちにしても気持ちを表わすのって難しいもんだな。」
帰り際に、江口さんが変な事を言ってオレの頭は余計に混乱した。
同情なのか、愛情なのか、どっちなんだよ・・・・・。
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