39 / 85

風邪をひいたあの子♡

さぶちゃんが、学校に来ません。 でも、休むなんて連絡きてないし。 あ、さぶちゃんの事だから照れて連絡出来ないのかも。 仕方ないから、休み?ってメッセージ送れば、気高き者がかかる病気になった。闘病中である。ってきた。 風邪かぁー。 早退して看病してあげたいけど、それじゃあさぶちゃんが気を使うし、何より俺が持たなそう。理性的な意味で。 だから俺は放課後まで待つ事にした。 放課後になれば、担任から必要なプリントと住所を聞いて、コンビニでゼリーとか栄養ドリンクとか買ってさぶちゃんの家に向かった。 家に着いて、インターホンを押せばさぶちゃんのお母さんが出迎えてくれた。 あ、すごい優しそう。 「ごめんね、藤宮くん。風邪移ったら悪いわ。三郎は起きてると思うから」 「大丈夫です、お邪魔します」 案内された部屋に向かって、ノックすればあからさまに弱ったさぶちゃんの声。 ドアノブをゆっくり回して入れば、ベッドに横たわって気怠げなさぶちゃんがいた。 「なっ...れ、玲ちゃ...藤宮?!」 「玲ちゃんでいいのに」 ドサッとテーブルにコンビニの袋を置いて、さぶちゃんの方へ歩み寄る。 それから、額に手を当てる。 「あっつ。ゼリーとか食べられる?ドリンクがいい?」 さぶちゃんは、ふるふると首を横に振った。

ともだちにシェアしよう!