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ご褒美が欲しいあの子♡

「じゃーん!なんだこれ?」 放課後、自宅にさぶちゃんを連れ込んだ俺はとあるものを見せた。 瞬間、輝くさぶちゃんの目。 それは前々からさぶちゃんが欲しがっていたもふもふの大きな黒猫のぬいぐるみだった。 正直、さぶちゃんの趣味とか知らなかったし、こんな可愛いものが好きだなんて思わなかった。 でも、ずっと前さぶちゃんが帰り道ショップのウィンドウを凝視しているなって思って目線を追ったらこのぬいぐるみがボンッ!って置いてあったから。 欲しいのかなって。 良かった、ハズレじゃなくて。 「れ、玲ちゃん、これ、僕、の?」 おそるおそるもふもふしながら、キャラも忘れてキラキラしてる。 すっごい可愛い!! 「ぎゅうーってして欲しいなー」 裏声を使って、黒猫の手を持ち上げてみればさぶちゃんはもふん!って飛びついて来た。 ちくしょう、羨ましいな。 「......欲しい?これ」 ちょっと意地悪思いついちゃった..? 「ほ、欲しい!」 「じゃあ、我慢出来るよね?」 俺は舌舐めずりをして、さぶちゃんに手を伸ばした。

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