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第12話

 白衣姿の蓮に伸し掛かられて、なんだか本当に淫らなことをお医者さんとしているような錯覚に陥る。  蓮は何を思ったのか俺の左胸に自分の耳を押し付け、しばらくジッとしていたかと思うと、ゆったりと言葉を紡ぐ。 「綾人の心臓の音、すごく大きくて速い……これは不整脈かもしれないから、治療しなきゃ、な」 「えっ? なっ……? ひあっ……」  言葉の最後が大きく跳ねたのは、蓮がナース服の上から俺の胸の小さな突起を舐めたからだ。 「綾人、服の上からでもここ硬くなってるの分かるよ。これは重症だな」  蓮は俺の乳首を指先ではじくようにした。 「やっ……あ……」 「大丈夫。俺がすぐに楽にしてあげるから……、ね……」  そう言って艶やかに笑う。  蓮は俺のナース姿がエロいと言ったが、白衣姿の蓮の方が何万倍もエロいと思う。  蓮はナース服の前を開け、俺の平らな胸の小さな突起を口に含みながら、短すぎるスカートの裾から手を入れて来た。 「あっ……やだっ……蓮……」  下着の中へ蓮の手が入って来て、直接に勃起を握られ、掠れた悲鳴が漏れる。 「……蓮じゃなくて、先生、だろ?」  あくまでもお医者さんごっこを続ける蓮のことを力の入らない目でにらむと、乳首を少し強めに噛まれた。 「いっ……ああっ……」  しかし、その痛みさえ今は甘い媚薬にしかならない。 「かわいいよ……綾人……」  蓮の手の動きが早くなっていき、自分でするのとは比べ物になどならないくらいの快感を得て、俺はいつしか彼の白衣の背中に懸命に縋りついていた。 「蓮っ……蓮……」 「……っ……綾人、俺のも、してくれる?」  荒い吐息交じりに蓮が囁き、くつろげたジーンズの中で硬く大きく膨らんでいる自身の雄に俺の手を導く。  そして二人は医師とナースという背徳感のもと行為にのめり込んで行った。

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