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第20話 決戦の日 準備編

翌日、女装作戦決行の日 康太は朝からワクワクしていた 「康太……君、何か悪巧み考えてますね」 と、榊原に気付かれ、頬にキスされた 「康太が悪巧み考えてる時の瞳って、キラキラ光ってて、可愛すぎる」 恋は盲目 愛はハリケーン それはともかく 女装作戦! 昼休みが、楽しみだ その前に清家を迎えに行かなきゃな… 2年A組って、入った事ないかも… 榊原も清家と同じクラスだったな 桜林は頭脳別クラスがある訳ではないが、A組には秀才が集められていた そして四悪童は、2年C組 康太はずっと、普通の奴が集められているクラスなんだと思っていたが… 違うのか? 今更ながら疑問に思う康太だった 朝、食堂で、一生に聞いてみた 「なぁなぁクラスってどうやって決めてんか解るか?」 「ん?クラス?何で突飛な」 「昨日清家さんと話したじゃん 今日あの人のクラス行くやん で、気になった C組って普通の奴が集められているクラスなんか? A組は天才秀才とか…」 んー…と一生は眉間を押さえた 「生徒会や執行部やる奴は、ある程度の偏差値が必要だから、A組の奴らしか出ない A組は選び抜かれた天才秀才の人材が集められてて、特進クラスだ 後のクラスはまぁランダムに適当だ そして、俺等が何でC組なのかと言うと、問題児だからだ。普通とは違うからな…」 「オレ…問題児なのか?」 「四悪童だかんな」 「そうか……そうだよな」 何でそこで納得するんじゃ! と四宮は、思うが口にしない 「でもさぁ、そんなC組のオレ等が生徒会に入れないの知ってて清家さんは、昨日来たんかなぁ?」 「無論。ご存知ですよ 知っていてあの方は慣例を破ろうとなさったんですよ」 四宮が噛み砕いて分かりやすく言う 「ふぅん……じゃぁさ、あの人の想いに報わなきゃな」 三人は頷いた やはり前向きな考えの康太しか導き出さない答え 「でもさぁ、うちのクラスに本当にオレ等以外に問題児いんの?」 「康太、居てもお前ぇには手を出さねぇよ! 一番弱っちく見えるが、一番喧嘩っ早いし 少林寺黒帯だなんて詐欺みたいな顔してんだもんなぁ」 なんか酷い言われよう そりゃあ一条の椅子を蹴り飛ばしたり、投げ飛ばしたりしたけど…酷くない? 「仕方ねぇじゃんか! じぃちゃんが師範代だから…… 仕方なくだよ!」 仕方なくで黒帯…恐るべし飛鳥井家 授業が始まっても、空いたクラスで今日の女装の緻密な作戦を練る 細かい事案は一生と四宮の担当 一生は指示を飛ばす 「康太、お前は昼になったら直ぐに清家さんを呼びに行け! オレ等は昼になったら榊さんが来るのを来賓駐車場で待つ!」 「来週からテストで、今日は授業は半日だから、生徒の帰宅時を狙いますよ 絶世の美女5人も見れるなんて、桜林の生徒は何て幸せなんですかね」 酔っとるわ…四宮、自分に酔い過ぎ 案外ナルシストなのかも… 本来なら一生のIQは特進クラスを凌ぐ また、四宮もそうだ 成績の順位は常に上位に名を連ねている その頭を悪事に使うのは惜しいって思う康太だった 「誰が一番綺麗かなぁ…」 康太が、呑気に呟く 「そりゃあオレ様が一番なのだ」 「バカ言え!俺に決まってる」 「チッチッチッ!僕に決まってるじゃないですか!」 全員が自分が一番だと宣う 「聡一郎はダメだよ フランス人形みたいな顔してるもん」 「酷い康太…」 「さしずめ清家さんは日本人形か? フランス人形VS日本人形か…熾烈な戦いになりそうだな」 「康太、俺だって綺麗になるってば! 俺の事も数にいれろ!」 「あんだよ!オレ様の美しさも数に入れるのだ!」 「お前ら、 美しく化けろよ!」 康太はケロケロ笑った 特進にいたって自分等の居場所はない 足を引っ張り合うクラスより、康太とこうして、バカげた騒ぎをしていた方が有意義だ 幾ら頭が良くても、異端児だとレッテルをはり、掌を返した奴らといたくない 四悪童が人気になったら、また近寄ろうとする奴等や、特進に行けと言う教師の言いなりにはならない 一生に一度しかない高校生活を四悪童で過ごしたい 1日1日が大切な時間の積み重ねなのだ 自分の道を見失わなきゃ良い 康太…君と過ごす毎日が、僕らを人間に留めているんだよ 四宮はじっと康太の顔を見詰めた 昼のチャイムが鳴ると、康太は自分のクラスを飛び出し走った 行き先は頭脳集団2年A組 A組のクラスに着くとドアを開けた 授業が終わったばかりの生徒は席に全員着いていて、ガラッとドアを開けた康太の方を生徒達が一斉に見た 康太は集中する視線に居心地が悪かった 皆…何故 飛鳥井康太がいるのか解らないでいた 榊原は愛しい康太を見つけ、席を立とうとするが…… その前に康太が意外な人物の名前を口にする 「清家静流さん 迎えに来ました」 康太が言うと、清家は優雅に立ち上がり、康太の方へ歩き出した クラスがざわつく 清家はそんなクラスメートを無視して、教室から出て行った 榊原は何故清家なんですかぁぁぉ~と心の葛藤と闘っていた 「清家さん、来賓駐車場まで走りますが、大丈夫ですか?」 「構わないよ」 来賓駐車場まで走って行くと ドでかいキャンピングカーが停まっていて、車の前には榊清四郎が手を振っていた 「康太、準備万端だ。さぁ中へ! 静流君久し振り」 「ご無沙汰しております」 清家は清四郎に深々と頭を下げた 「お知り合いなの?清四郎さん」 「仕事で良く顔を合わせるんだよ ねっ静流君!」 あぁ清家は歌舞伎役者だ 榊清四郎と共演しても不思議ではない 「いやぁ昨日康太から電話で静流君も加わるって言ってたから驚いたよ 君に合う服を用意しておいたから、さっさっ」 清四郎が康太と清家を押し込めた 車の中には、一条と一生、四宮が既にメークされていた 「さっ、早くしねぇとHR終わっちまう」 清四郎は皆が変わっていく様を嬉しそうに眺めていた 自分も10年若ければ仲間入りしたいもんだが… でも、忘れていた気持ちを思い出させてくれる そんな康太と、少しの時間でも共有したかった 清四郎の目の前で淑女が仕上がって行く 日本人形(清家静流) フランス人形(四宮聡一郎) アイドルのような少女(飛鳥井康太) キリっとした才媛(緑川一生) 艶を秘めた大人の女性(一条隼人) やはり、見立ては間違っていなかった 清四郎は不敵に微笑んだ 美しい 見るものを魅了する程に出来映えは上場だった 男なら足を止めて振り返りたくなる程の美貌だった だが女性では此処まで美しくはならない 何故ならば女性は完璧な美を醸し出したら男が敬遠するのを知っているから… それ程、彼等は完璧に美しかった メークを担当した人間が、此処まで美しく完璧な顔を作ったのは始めてです!と、興奮して話した 「さぁ楽しんでらっしゃい 服とウィッグはプレゼントします そしてメイク道具とメイクの仕方を書いた本も一式プレゼントします 桜林祭、私も行くから楽しみにしています」 そう言い残し帰っていった 「おい…誰だよ!あの美女達は!」 校庭をスカート靡かせ美しく闊歩する女性に校舎は騒然となった 皆が彼女達を間近で見ようと、教室を飛び出して行った 榊原は、そんな女に興味はなかった 康太が何故清家と… 頭の中はそればかり… でも一応仕事しておかないと、後で清家にイビられるから仕事は片付け‥‥ 榊原は皆の騒ぎ声が気になり窓の外を見た はぁ…窓の外には人形みたいな女と、康太似の女がいるだけ… えっ!康太似の女!!! 榊原はまじまじ見た 康太だ 間違いない! 康太ならどんな姿でも解った 康太がフリフリのワンピース着て、くるくるの髪を靡かせ歩いている ああっ!康太を見んじゃありません!勿体ない! 康太に熱い視線を送る輩は許せなかった 差し詰めあの日本人形は清家か 良くやったな あんだけ女装を嫌がっていた奴が… 榊原は階段を段飛ばしで、降り 康太へ走った 全校生徒の面前で鬼の執行部役員が駆け寄り アイドルより可愛い女の子の手を掴み引き寄せた 「何やってんですか! こんな格好して……」 榊原は公衆の面前で康太を抱き締めた 「解んねえーって思ったのにな……」 絶対にバレない自信はあった 「僕は康太ならどんな格好をしたって解ります!」 「伊織、離して! まだ終わってねぇんだよ!」 「離したら生徒が見るじゃないですか!嫌です」 「 伊織…オレの邪魔をするな! しかも余計に目立ってるじゃねぇか!」 頭に血が昇っていて解らなかったが、全校生徒の面前だとやっと気が付いた 「じゃあ離します。けど、その格好のまま、部屋に戻って来て下さいね」 「良いけど、来週からテストだからな オレ勉強すっから邪魔すんなよ」 と、釘を刺した 「早く離せ! でねぇと女装した意味がない 桜林祭の前宣伝なんだ!邪魔すんな!」 康太は榊原から離れて清家に向き直った 「清家、マイクは?」 「あそこに!」 グランド中央にマイクを持って立つ生徒会役員がいた 康太はマイクを受け取る為に手を差し出した すると役員は康太の手にマイクを差渡した 「ありがとう」 康太は妖艶に笑った すると生徒会役員は鼻と股間を押さえ走っていった 「修行が足らん」と清家が怒りの呟きをする 「桜林学園の全校生徒の諸君!聞いてくれ!」 康太は校庭の中央に立ち、校舎側にいる生徒全員に声をかけた ざわめきが収まり、生徒はアイドル並みに可愛い飛鳥井康太に釘付けになった 「桜林学園祭にオレ等より美しいわい!って奴、受けて立ってやんから、着飾って来いよ!」 康太が言うと、生徒は歓声をあげ喜んだ 此処まで全校生徒の心を鷲掴みに出来るのは、悔しいが四悪童しかいない 「後、誰が一番美しいか投票もする オレ、飛鳥井康太 日本人形の様に綺麗なのが清家静流 フランス人形の様なのが、四宮聡一郎 そして、キャリアウーマンばりの才媛は緑川一生 色艶めいた大人の女性は一条隼人 こん中で誰が一番綺麗か投票もしてくれ 投票用紙を受け取る資格のある奴は、次のテストで【赤点取った奴以外】 全員に参加資格がある 当日、執行部が配布するから、赤点取んなよ!皆で投票してくれ!」 康太は息を一杯吸い 「オレ等に負けねぇ奴、当日待ってんかんな! 絶対に来い! 鏡見て、おっ行けるって奴、掛かって来い!」 歓声が上がる中、康太は清家にマイクを渡す 「どうだ? これで皆心置きなく桜林祭が楽しめるってもんだ」 赤点を取ったら参加資格がないって言ったら、皆は赤点を取らないように頑張る 頑張った奴らは、当日心置きなく桜林祭に参加出来る 清家は四悪童の真髄を垣間見た瞬間だった 生徒が一気に康太の方へ雪崩れ込んで来る 生徒会執行部役員が、四悪童を避難させた 校庭の熱気は止まるところを知らず盛り上がっていた 榊原伊織は、校庭から康太を略奪して 自室に連れ込んでいた 「ねっ…笑って……」 康太はニコッと笑った 「……違います……… さっき生徒会の奴に笑ったみたいに……」 笑って下さい……と榊原の瞳が一歩も引かすに康太を見ていた 康太は妖艶に笑った パシャリ フラッシュが光る 携帯の待受は当分これにしょう 榊原はパシャリと康太を写した 「ねぇ、スカートの中って…」 ゴクッ 榊原の喉が鳴る 康太は見せてくれない 仕方なくスカートを捲ると 「伊織のスケベ」 って言われた 榊原の頭の中は、女性の下着を着ける康太が想像されていた 堪らず押し倒したら 「ダメだって伊織 服が皺になる 桜林祭の日に着ないとダメなのに…」 康太は伊織を押し退けると、起き上がり、服を脱ぎ出した カツラを外すと、ブルブルっと犬のように頭をふった 「カツラって暑ちぃなぁ」 カツラを箱の中に納める 次はワンピース 「伊織…背中のファスナー下ろして」 ファスナーを下ろすと…小さいパンティとガーターベルト姿の康太がいた 「ねぇセクシー過ぎない?」 「知るかよ! 清四郎さんの連れて来たスタイリストが着せたんだからよぉ!」 康太はケッと吐き捨てる様に言った ワンピースをハンガーに吊るし ストッキングを脱ぐ 「父さんに頼んだのですか?」 「あぁ武器がなかったかんな」 「僕には内緒で…?」 康太はストッキングを脱ぎながら 「伊織に言ったら反対するやん」 と、言った ストッキングとパンティを下ろす 康太は全裸になるとシャワールームに飛び込んだ その後を榊原も康太の後を追った 服を脱ぎながら、シャワールームに入った 「なんで僕に脱がさしてくれないの?」 「お前、破くもん あれまだ着なきゃならんもん」 お見通しか… 「じゃあ、桜林祭の後、僕に脱がさして」 「嫌だ…」 「何でてすか!」 「破くもん オレ一応もらったもんは破かれたくない」 「破かないから。絶対に破かない」 「なら、脱がさせても良いけど、今日はしないかんな」 宣言した 「って言うか…… 試験が終わるまでお預けだ!伊織」 「えっ…嘘」 「本当!お前は賢いから良いけど、オレは勉強しないと赤点なんだよ 赤点取って桜林祭に出れなかったら清家に恨まれるけど…」 それも怖い でもでも美味しい康太が目の前にいるのに食べれないなんて 「じゃキスは?」 「キスもなし」 「えっ…嘘…」 ガックシ肩を落とす榊原の口にチュッと口吻けた 「それは嘘…… キスも禁止にしたら伊織はまたオレを避けるかんな… 部屋にも帰って来なくなるのは嫌だ… もうあんな想いはしたくない」 あれは凄く辛かったのだ 「だから、伊織。オレに勉強教えろよ」 「えっ…?」 「オレが馬鹿でも呆れないでくれよ」 康太は自分では普通だと思っているが、成績は悪くない 「たまには勉強し合うのも健全で良いじゃん」 康太はニカッと笑った こうなると榊原は白旗を上げるしかない 「じゃあ、堪らなくなったら」 榊原は康太の唇を指でなぞり 「このお口でして」 指が厭らしく康太の口内を犯していく 「良いよ…」 「康太の成績アップさせたら、あのドレス着たまま犯って良い? ちゃんとあの下着を着けてよ?」 「良いよ……」 総て……伊織の好きにして良い……と囁き 康太は榊原の指を舐めた 榊原は康太の性器を掴むと、自分のと合わせ擦った 「じゃ当分我慢します!」 シャワーの水音に紛れ、荒い息が響く 「っぅ…」 二人は熱い白濁を互いの手に吐き出した 「康太…僕はスパルタですから! 着いて来て下さいね」 何がなんでもワンピース姿の康太と犯りたい情熱に康太は苦笑した シャワーから上がると、夜中まで勉強に突入した 榊原伊織は、やりだしたら止まらない情熱一直線の男だった 夜遅くまで榊原の指導のもと、二人で勉強をした たまに康太の後ろ姿を見ていると、噛み付きたい衝動に駆られ……押しとどめていた 「康太…」 榊原は押さえられない衝動にギラギラした目を見せた 康太は窓の外を見て、空を仰いだ あぁ…今日は満月かぁ… 狼男が興奮する日か…… そんな時は榊原が果てるまで、口で奉仕させられた こんなに猛勉強をしたのって、いつ以来の事だろ… 榊原の教え方は上手く スパルタだった 榊原の禁欲の日々も、後少しで終わる 康太は試験当日 答案用紙を開いたら、スラスラ解けて自分でも驚いていた 2日目も、3日目も 問題点が解り、解けた イカせてもらえず、暗記させられた公式も、年号も…… 榊原が、要点を纏めて教え込んだから、赤点は免れそうだった 試験が終わると ひたすら眠り 起きない康太に焦れた テスト前からお預けで、一週間 良くも我慢した愚息よ! 桜林祭が終わったら、試験休みだ あと少し…… 榊原は康太を抱き締め、意識を手放した

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