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第32話 四悪童 IN Hawaii

榊原は、頓挫した執行部の仕事を淡々と片付けた… 終わらない仕事に辟易となる それと平行して、修学旅行の話し合いもした 四悪童の面倒は全て自分が見ると言った以上… 四悪童と、行動を共にする事で話し合いは着いた 一応、楡崎と幸村の手も借りる もう一人新しい役員に一条の面倒を頼む 新しい執行部のメンバーは仕事が出来て、人間性も申し分がなかった 執行部全員で手分けして、貯まった仕事を片付ける だが、忙しすぎて、修学旅行の当日まで仕事をこなす羽目になった 停滞していたロスは大きかった… 修学旅行当日 四悪童は、飛行機の一番前を割り振られた スチュワーデスの座る座席が見える場所だ だが…一条は、飛行機に乗るや…… 遺書を書きだす始末で… 「堕ちないから、今の飛行機は簡単に堕ちないから…」 と一条宥めていたら… スチュワーデスに煙たそうに見られた 「ハイジャックに合ったらどうすんだよ… オレ等は無事にハワイの地に着けんのかよ…」 なんて言う康太を 「そんな簡単にハイジャックされないから大丈夫だよって…」 と宥めていると…スチュワーデスに睨み付けられ 好みのスチュワーデスを見つけるや否や 鍛練されたクィーンイングリッシュで、スチュワーデスを口説き落とそうとする一生を止めた…… だが止める気配はない 仕方なく榊原も、英語で 『スチュワーデスは辞めときなさい毎日会えないですよ…』 と、一生をたしなめると、 スチュワーデスに… It can become silent.……『 黙れ、』と怒られた 十字架を持って四宮は一心不乱に英語で聖書を読み上げた こらこら…と宥めたが……… スチュワーデスから、完全に敵視され 榊原はトホホ…となった 早くハワイに着いてくれぇぇぇぇ~ 今回の修学旅行は全ての行程を 四悪童は別行動にする事で、学校側と合意を取り付けた 修学旅行に行く時と、帰る時の飛行機の中以外は集団行動はしない クラスで行動すると…消えていなくなる可能性が高いし 4人位消えても解らないから…気付いたらいませんでした…… と、言うのは絶対に避けたいから、別行動に踏み切った マウイ島とかの、移動も省く 移動中に消えられたら…探す労力は省きたい 修学旅行と言うとツアーコンダクターが着いて…的な、修学旅行は度外視した ホノルル空港に到着すると、ホノルル市内を探索した ダイアモンドヘッド ハナウマ湾 カメハメハ大王 珊瑚の教会 タンタラスの丘 UCCハワイコーヒー直営所でコナ・コーヒーを飲む これらを1週間かけて回る これで良いと四悪童の了承を取り付けた ホテルも康太と榊原 四宮と幸村 一条と一生と楡崎 と決めた 康太は乗り気で、はしゃいでいた クラスの連中と歩いていると、ダルくなんだよなぁ… 違う所へ行きたくなんだもんよー と、言う康太を集団の中に入れる勇気は…榊原にはなかった… ホノルル空港に到着して、ホテルに移動してチェックインする 部屋のkeyを受け取り、荷物を部屋に置く 3部屋は、並びのフロアに揃えてもらった 何かあったら駆け付けれるように…だ 部屋に荷物を置くと、下のロビーで待ち合わせして各自部屋に入った 「集団行動しない修学旅行なんて始めてだわ」 康太がホテルの窓から外を眺め呟いた 「4人の思い出を作りなさい 僕らがサポートするんですから」 榊原がそう言うと椅子に座る榊原の前に来て、康太は接吻した 「違うもんよー 伊織との思い出も、みんなのとのも作るかんな オレさぁ伊織、修学旅行は伊織とは来れないと思ってた… クラス違うかんな 重ならんもんな何時も だから今回も別々だと…思ってたから嬉しいんだ…」 可愛すぎる康太の告白に、榊原は康太に手を伸ばした そして…康太の頭に手をかけ引き寄せ、激しい接吻をした だが名残おしみつも、康太を離した 「このままだと…1週間、部屋から出したくなくなります」 榊原は苦笑した 部屋を出てロビーに行くと、全員揃っていた 市内の探索に出るか、泳ぎに行くか聞いたら 全員がビーチに行きたいと言い出した 「ハワイだしな! やっぱ1日目は泳ぎまくりでしょうが!」 一生がウキウキと答えた 1日目は…ビーチで決定 って事で部屋に帰り、水着を服の下に着てくる事にして、一旦部屋に戻った 康太は…部屋に戻るなり、榊原に飛び付いた 「オレ…水着になって良いんか?」 榊原は、天を仰いだ 「ピアス…外してあげましょうか?」 康太は首をふった 外したくはないのだ でも…ビーチにいても…泳げない 究極の選択 「伊織は…どうする?」 「水着にならないと、緑川の暴走を止められない 楡崎一人では荷が重いですからね…」 それもそうだ… 「ヘソの取るの?」 見上げる康太がまた可愛すぎた 「僕は康太のモノですから、取りませんよ」 軽くキスして着替えた 取り敢えず、康太はアロハに短パンに草履の出で立ちでロビーに向かっま ロビーには「遅せぇよ!」とノリノリの一生が…… 皆でビーチに行くと、一生は海へと突進 一条は日焼け止めを塗り塗り 小鳥遊が怖いらしい…。 四宮は幸村に口説かれ 楡崎は一生を監視するのは地獄に行くより大変です部長!…と泣き付いた 「解っている…」 と、アロハを脱いだ体に… 楡崎は、機能停止 制服の下にそのようなモノが隠れていたんですね…部長ぉぉぉ…楡崎心の叫び 一生の暴走を止めるべく一生に近寄ると、一生は笑った 「おぉっ、良いもん入れてるやん 康太とお揃か やっぱ旦那の執着はすげぇわ」 榊原は、何も言わず微笑んだ 康太は泳げずテラスでジュースを飲む事にした 何故か…日焼けが気になるのか一条も、横で飲んでいた 「なぁ、隼人 オレ等はこれからも、この先も一緒にいような」 ビーチを眺めながら、康太は言う その言葉に一条は涙ぐんだ 高校を出たら…もう一緒に居られる時間は減ってくる 「康太のバカ…そのうち居たくても居られない時が来るのを…オレ様は知っている…」 康太は一条の頭を撫でた 「居ようと想えば居られるさ隼人 お前が最近オレ等といて悲しい顔すんのは もう3年だから…だろ? オレ等は高校出たら終りの関係じゃねぇだろ? お前が望めば、オレ等は側にいてやんよ」 一条は、泣き出した 別れは必ず来るからだ 近い将来…必ず別れは来る それを思うだけで…一条は胸が締め付けられて泣きたくなった 「オレは言っただろ? お前を育ててやるって… お前の息の根が止まる最期の瞬間まで見届けてやるって、言わなかったか?」 「康太…」 「オレ等は一緒に居ような 逢いたい時にはいてやるから 恐怖に思わなくて良い」 毎日が怖かった この瞬間が終わったら… そう考えると…恐怖で身が強張った 無くしたくない想いは強い この場所を卒業しても… オレ等は一緒だ 康太は言ってくれた 一条は、康太の手を握り締め泣いた これはきっと…ハワイの太陽がキツすぎるからだ… と、一条は泣いた 康太は笑って 「お前にはそのうち、オレの血で作ったピアスをやんよ」 ……と言った 効力があるのかな… ピンチの時に康太が出て来るのかな… 泳ぎ疲れた一生が、康太のいるテラスに戻って来た 「ぁぁ~ハワイの海の塩は半端ない」 ジュースをオーダーして、座る 目敏い一生は、康太の足のアンクレットを見つけた 此処までするか…旦那… 榊原と楡崎が、息も絶え絶えで戻って来たから投下 「康太、その足のアンクレットはさアラブとかあっちの国の、奴隷とかに侍従関係を結ぶ時にな 足に所有権の証を入れるんだよ 一度嵌めると二度と外れない鎖を嵌めるんだよ それだろ?それ?」 ………と言い、一生は笑った 全員が康太の足に視線が集中した 「オレ、永久に伊織のモンだかんな!」 康太の、榊原への執着も見せる 互いを束縛する執着を…… 康太は一生にアロハを脱いで、ヘソのピアス見せた 楡崎は、再び機能停止する 刺激が強すぎますぅ~ 一生は大爆笑 幸村は瞳を輝かせ四宮を見た 四宮は、逃げ腰で苦笑した 一条はそうか……血のピアスの意味を知る 康太を感じていられれば…何時だって逢いに行けるんだ…と ホテルに戻った康太は、一条を部屋に連れて来た 榊原と康太に挟まれ眠る 疲れた体は眠りを欲し 意識は堕ちる そんな時に優しい腕が一条を抱く 怖がらなくて良いんだよ… と、優しく絡む 康太に抱き着き眠る背中に、榊原が重なる 傷付いたら…此処で羽根を休めれば良い…と 教えるかのように優しく 2人の愛に挟まれ、一条は眠る 永久に続く時間は存在しない 人は同じ場所には 止まれないから… 進む先に…君がいるなら怖くない 掴んでくれる腕があるなら 歩ける この場所に…居ても良いんだ この場所に還って来れば良い… だから…還ろう 君のいる場所に…

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