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第67話 marriage ring
康太が病院に戻ると、瑛太と悠太はいなか
った
力哉が帰るように促したのだ
力哉は、一生、四宮、一条にも帰りますよ!…と促した
「康太は誰かが倒れるのは望んではいません
帰りますよ!
康太、明日の朝来ます
そしたら康太は少し寝なさい
それで良いですね?」
康太は頷いた
力哉は康太の秘書として、康太の意思を尊重したかったのだ…
「康太、テーブルの上に夕飯を置いておきました。では、また明日 」
力哉は、礼をして一生達を連れて帰っていった
病室には榊原と康太の二人きりになった
康太は榊原に近付くと「ただいま」と、言い榊原の頬にキスした
康太のスッキリした顔を見て、榊原は
「総て上手く行ったのですか?」と問い掛けた
康太は、ん。と頷いて榊原の首に手を回した
「伊織、一人にさせてごめんな」
「気にしなくて良いですよ」
榊原は康太の頭を撫でた
「夕飯を食べてらっしゃい
力哉が飛鳥井のお母さんから作ってもらったそうですよ」
「母ちゃんの作ったのか…食べるかんな
伊織はもう食べたのか?
まぁ病院は飯は早いかんな…一緒に食べるか?」
「僕はもう病院のを食べました
康太が食べなさい
食べないと君が倒れてしまう」
榊原がそう促しても…康太は側から離れなかった
「どうしたの?康太…何かあったの?」
「どうして人は光り輝く先があるのに…闇に留まろうとするのかな…?
オレはそれが堪らなく辛い…
一生も時を止めて…過ごしていた
オレが一生の時を無理矢理動かした…
止まった世界の方が幸せだったのか?
オレはそんな経験していないから…解らないんだ…」
「康太…人は強くないから…愛する人をなくしたら…
想いを止めて生きるしないのかも知れません
僕は君をなくすなら…時も止めれませんから死にます
でも時を止めて生きている人は…死ねないんですよ…
だから時を止めるしかない
一生が君を置いて死ねますか?
だったら…辛い日々ではなく…幸せだった時で…止めてしまいたかったのかも知れません…
光輝く先は…その人には見えません…
だからその場に留まるしかないんですよ…」
「オレは残酷な事をしたのか?」
榊原は康太を抱き締めた
「違いますよ。
正しい軌道に乗せるのが君の努め
君と出逢った時点で運命は動いているんです
分岐点に差し掛かっていた
そんな時に君は現れて…軌道修正をした……
それだけです
この先…それが必要なんですよ…だから君は動く…
だから君は苦しまなくて良い…
一生だって時を止めて…想いでの中で生きたいなんて想ってはいない…
君はそのキッカケを作っただけです」
康太は榊原の言葉を目を瞑り…聞いた
「オレの目には…果てが映る…」
「君の見る果てを僕は一緒に見てみたいです
でもそれは無理なので、君の果てに僕がいれば…それで良いです」
「オレの果てには…伊織がいる
オレは所有権を決めたなら…その人間しか愛せない…その人間しか見えない
オレは伊織のモノにしかならない」
「最高の殺し文句を…此処で言いますか」
「オレは何処ででも言う
オレの伴侶は未来永劫唯一人、榊原伊織、お前だけだ…逃げるなら息の根を止める
それがオレの愛し方だ…」
榊原は康太の腕を剥がし、頬に手をあて顔を上げた
「僕も…君が僕から逃げるなら…この手で…息の根を止めます。
君のいない世界で一秒たりとも僕は生きるつもりはないです。
僕を生かすも殺すも康太次第…愛しています康太」
康太は嬉しそうに笑った
「流石はオレの伴侶
思わすイキそうになるくらいの殺し文句だな」
榊原は、康太の唇を舐め
「君の伴侶ですからね」と笑った
「ならばコレをやる」
康太はポケットから箱を出し、榊原に渡した
「さっき力哉が渡してくれた…やっと出来上がったみたいだ。お前にやる」
「ROLEXの特注品だ。
普通は文字盤の宝石はダイヤだが…オレの血で作った結晶をあしらって作らせた…。
文字盤の12時の此処の紅い石、これがそうだ。
他の部分の石は最高級のダイヤだ。
オレからの結婚指輪だ。受けとれ伊織」
榊原は箱を受け取ると、包装紙を開け箱を開けた
中には光輝く腕時計が入っていた
「世界で1つの腕時計だ!
お前の為にお前だけの為に作らせた…
世界で1つの結婚指輪だ
これは瑛兄に頼んで作らせた
嵌めてやろう…オレが。」
康太は腕時計を取ると、榊原の心臓のある方の腕に時計を嵌めた
「康太からの結婚指輪ですか?」
「そうだ。オレの伴侶の証し」
「康太…感激しすぎて…泣きそうです…」
「ならば、オレは抱き締めてやる」
康太は榊原を抱き締めた
「オレらはこれからも一緒にいよう
オレの弱い部分も駄目な部分も…纏めて愛してくれ
そしたら伊織の弱い部分も駄目な部分も…纏めて愛すから…
今世も来世も…永久にオレを愛して…」
「康太…僕の自制心を飛ばさないで下さい…そんな言葉を聞いて、僕が平静を装える訳がないのに…」
「許せ伊織…お前への愛が溢れて止まらねぇんだよ…」
もぉこの子は…そんな事言われたら…何も言えなくなってしまう…
榊原の手が…康太の服の中へ忍び込む
激しい接吻で身動き取れない間に、忍び込んだ手が康太の乳首を弄る
「ゃん…らめ…」
激しい接吻から逃れようと…康太が抵抗する
「昼間ので…半端に刺激されて止まる訳ないでしょ…
康太が欲しい…君の中へ入らせて…」
洗い吐息を康太の耳に吹き掛け…榊原は康太を求める
こうなったら…熱を出すしか…止まらない…
マグマの様な熱に魘され…康太は榊原の首に腕を回した
ベッドの死角に下半身裸にした康太を立たせ…
病院からもらった軟膏を康太の穴に塗りこんた
まさか…康太は病院で……
しかも軟膏を使われるなんて…思ってもいなかった
榊原の指が淫靡な音を立てて…康太の中を掻き混ぜる
「後ろからで良い…それとも前が良い…?」
康太は……前…と、答えた
榊原の顔が見えないのは嫌なのだ
すると榊原は、康太をベットに寝かせるとベットの前に立ち…康太の足を抱え一気に押し入った
ベットの高さが…丁度榊原の………の高さになってて…計算してる?と、疑いたくなる
上半身はベットで下半身は榊原に貫かれ…
足を抱えられている自分の姿に…康太は欲情していた
軟膏の滑りを補助に榊原は腰を動かした
果てしのない欲望を…康太の中に注ぎ込む
何時…扉が開くとも解らぬ…禁忌が二人をより熱くさせていた
喘ぎを押さえた病室には…荒い息が…響き渡る
榊原は、康太の中へ…何度でも熱い白濁を流し込んだ
幸い…誰も入っては来なくて…セーフだったのだが…
榊原は、別に慌てる事もなく…見付かっても構わない風だった
そして…康太の中から白濁を掻き出し…後始末をする榊原は楽しそうだ
疲れた康太は榊原の成すまま
榊原の膝に乗せられ…指で掻き出されるのは…恥ずかしいのだが…榊原は止めてくれたない
「ぃっ…伊織…その指…わざと?……ぁん…」
榊原の指が…康太の良い場所を引っ掻いて…白濁の処理をする
「奥まで掻き出さないと、辛いのは康太でしょ?」
だけと…その指は…わざとだ…
康太は榊原の胸にしがみついた
榊原は、仕方なく違う場所を掻き出し処理をした後、濡れたタオルで康太の体を拭く…
せっせと甲斐甲斐しく世話をする榊原を見てると…どっちが病人だか解らない気がする…
「伊織…お前…過労は?」
「もうそんなの全然平気です…。」
………康太は押し黙った
「康太、狭いベッドですが一緒に寝ましょう」
狭いベッド…って、病人は一人で寝るのを想定してるから…
狭くはないのだが…二人で寝るには狭いかも…
「まぁ抱き合って寝れば狭いベッドも快適でしょう」
榊原は、さっさと寝る準備をするとベッドに康太を招き入れた
榊原の腕に抱かれ…康太は眠りに落ちた…
榊原は、そんな康太を抱き締め…守っていた
朝早く…瑛太は一生達を連れて榊原の病室を訪れた
軽くノックをしてドアを開けると…
榊原のベッドで、榊原に抱かれ康太は眠っていた
榊原も、康太を腕に抱き幸せそうな顔をして眠っていた
「あらら…検温に来た看護師は逃げ帰ったみたいだな…」
一生が、コレを見て看護師は検温を諦めたに違いない…と、呟いた
瑛太は「寝させときましょうか?」と戸惑った
が、一生が起こすように促した
「起こして退院の準備しないと、清四郎さんが来ちまう…」
榊原は予定より早く退院させろ…と訴えたみたいで…
3日目の朝、退院して良いと言われたのだ
一生達は昨夜それを力哉の車の中で聞き
だから帰るんですよ…と教えてもらった
瑛太は榊原を揺すり起こした
「伊織、起きなさい!」
瑛太が声をかけると、榊原は目を醒ました
「瑛太さん…?」
久々に康太を胸に抱いた榊原は、深い眠りに落ちていた
だから、起こされた時…頭が着いていかなかったのだ…
「伊織、退院すると医者を脅しただろ?
だから退院して良いと医者が許可したので、朝のうちに退院の検査して問題なかったら帰ります。
清四郎さんも来てくれます…君の保険証は…清四郎さんの管轄なのでお願いしました
さぁ起きて朝食を取りますよ」
瑛太が榊原に説明する
榊原は、起き上がり康太を起こした
寝惚け眼の康太を瑛太は抱き上げる
「康太…起きなさい…」
瑛太に抱き上げられても…まだ眠る康太に瑛太は手を焼いた
榊原は起き上がり、一条を構った
最近構わなかったから…一条はご機嫌斜めだ
「さぁ、康太も目を醒ましたし、皆で朝食を取りますよ」
瑛太が行き付けのカフェで作らせた朝食を全員で食べた
一条は康太に抱き着き…スリスリ擦り寄った
康太は笑いながら…それを許していた
清四郎が病院に来ると、瑛太は一礼をした
「今下で清算して来たので、帰りましょうか」
嬉しそうにニコニコと、清四郎が話す
瑛太は清四郎に封筒を渡そうとするが…
清四郎は一切受け取ろうとはしなかった
「伊織は私の息子です
息子の入院費を払うのは当たり前です
伊織は、これからも飛鳥井の家にいる
私はそれをサポート出来るのが幸せ
それで折り合いを着けて下さい」
そう言われたら…瑛太は引くしかない
「ならば、今夜、伊織の快気祝いを飛鳥井を上げてやる予定なので、榊原のご家族の方には本当にご心配をお掛けしましたので…是非来て戴きたいのです
日程が都合悪いようでしたら後日でも宜しいです…」
清四郎は、笑顔でならば今夜伺います。と、瑛太に頭を下げ仕事に向かって行った
瑛太も清四郎を見届けて、仕事へと向かった
飛鳥井家総代として…榊清四郎に渾身の侘びを入れる為に朝から来ていたのだ
力哉に乗せられ飛鳥井の家に着くと、悠太が出迎えてくれた
「伊織君、お帰り。
母ちゃんが応接室にいるから顔を出して」
悠太が言うと、康太は
「母ちゃん、今日仕事休んだんかよ」と、聞いた
まぁ、行けば解るよ…と、悠太は榊原と康太を応接室に向かわせた
一生達は遠慮した方が良いのか…と、康太に聞いたら今更だろ…と同席を促した
応接室に行くと、飛鳥井玲香が正装で待ち受けていた
玲香は榊原の顔を見ると、深々と頭を下げた
「伊織、お帰りなさい
お主には何時も辛い役回りをさせて本当に済まなく思っています」
飛鳥井を支える女として…榊原伊織に、最大限の侘びと…
感謝の気持ちを現したかったのだ
そして今後も康太を支えてくれとお願いして飛鳥井の家に住んでもらうつもりだった
「義母さん…頭を上げて下さい。」
榊原は、敢えて義母さんと玲香を呼んだ
「僕は康太の伴侶ですからね
これからも康太と共にありたいと思います」
榊原は姿勢を正し玲香に想いを伝えた
玲香は榊原の腕のROLEXに目をやる
やっと出来たのか…と、胸を撫で下ろした
「そのROLEXは飛鳥井の伴侶に贈る愛の証し
我が亭主、飛鳥井清隆の腕にも私の誕生石を入れた時計が輝いておるわ
伊織の中には康太の血か…世界で1つの伴侶の証し。似合っておるな伊織」
飛鳥井玲香は、微笑んだ
榊原は、嬉しそうに、康太を見詰めた
「所で伊織、9月になっても此処で住んではくれぬか?
と言うか…此処で、飛鳥井の家で康太と共に住んではくれぬか?」
玲香が言うと、榊原は予感があったのか…
「はい。では、寮は引き払います
ですが、一生達はどうなりますか?」
と、康太の総ての中に…一生、四宮、一条が欠かせないのを知っていて言う。
「9月になったら、部屋を用意する」
「では、僕は康太と共に此処で住みます」
「すまぬな!
飛鳥井源右衛門が総代を瑛太に譲ると共に…総てのモノから手を引いてしまわれる
飛鳥井の真贋を外には置けぬ
そうしたら康太を寮には戻す訳にはいかぬのだ…
本気に‥‥すまない伊織」
「気になさらないで良いです」
榊原の表情からは覚悟が伺えれた
総ての覚悟と想いを…隠し、ストイックに立ち振舞い…康太と生きる道を歩みだしていた
「飛鳥井の真贋は、我が一族の宝
我ら飛鳥井は命にかえて真贋を守る
伊織の背負う荷物は重責だが…我らも背負う
だから伊織…飛鳥井康太と共に生きて下さい」
これが飛鳥井玲香のケジメだった
康太の進む道は険しい…
伴侶ならばその重責はかなりのものだ…
だから玲香は、改めて榊原伊織に、頼んだのだ
玲香は一生達にも問い質した
「一生、聡一郎、隼人、お主達はどうする?
康太と共に過ごしてはくれぬか?」
一生は「俺は何処に住もうが別に構わねぇ
康太と共にあるのなら家は何処でも良い…」と答えた
四宮も「僕も住む 場所は拘りもしない
康太のいない場所に行けと言われたら戦うが、康太のいる場所ならそれで良い」と答えた
一条は「康太といられれば、それで良い…
でもオレ様は夜中に帰るぞ…?
それでも家に入れるなら構わない」と疑問を投げ掛けた
「鍵は替える!
電子ロックに替えるから、夜中だろうが帰って構わぬ」と、玲香が答えた
全員一致で問題が片付いた玲香は立ち上がった
「さてと、着物は疲れるわい
伊織、今夜はお前の快気祝いじゃ
それまではゆっくり過ごせ」
と、言い部屋を出て行った
榊原は、康太を膝に乗せ
康太の項に顔を寄せた
「なぁ康太、お前もう飛鳥井源右衛門を引き継いだのか?」
一生は素朴な疑問を投げ掛けた
「次が確実に産まれる軌道を詠んだから…
だろうな…。
血筋が耐えぬ事を確認したら真贋の役目は終わる。
多分…じぃちゃんの目には(現役だった頃の様に)果ては見えなくなったんだろう…だから役目を終えた。
オレも継ぎに譲った子供が次を見付けたら…役目を終える。
そしたら伊織と隠居暮らしだ」
「本当に…その目には果てが見えるのか?」
一生は、問う
「あぁ。この目は…人の果てを映す…
だから…各界の人間から伺いを立てられる時もある。
勝機と詠んでくれとくる輩もいる…それをオレが引き継ぐ…。」
一生は…そうか…。と言ったきり押し黙った
康太の背負う荷物は重い…
だが、康太は康太だ
何も変わりはしない
「康太、俺等は何も変わりはしないさ…
これまでも…これからも…。
なっ?そうだろ?」
一生は、飛鳥井康太が飛鳥井康太である限り何も変わりはしない…と言って笑った
「でもなぁ‥‥オレは源右衛門を凌ぐ威厳がねぇかんなぁ……。
身長も低いし…
じぃちゃんは居るだけで迫力だったけど‥‥オレには迫力は欠如してるかんな‥‥」
康太は苦しい闘いになるな‥‥と呟き
「何でオレはちぃさぃんだろ…」とまたそこへと逝く
康太の呟きに榊原は、慌てた
「康太、着替えて来ましょう
一生…夜まで部屋に来ないように」
榊原が言うと一生は、了解!と答え手をふった
「さてと、康太、好き勝手させてもらいますよ…」
康太はふるふる首をふり後ずさる……
「伊織…夜まで10時間はある…そんなに嫌だ…壊れる」
「壊れたら抱っこして持ち運んであげます
…………それとも此処で犯るのを所望ですか?それでも良いですよ。
さぁ康太…決めなさい」
「ぃっ…一生…助けろ!」
「康太…素直に行け
此処で犯られたら…俺等は迷惑だ」
一生は、手をふった
榊原は、ガシッと康太を掴むと康太を抱えて応接間を後にしてしまった
一生は、一応…拝んで…送り出してやった
康太の部屋に入ると…榊原は鍵をかけた
ベットの上に放られ…康太は…本気?と聞いた
「本気に決まってるでしょ?」
と、榊原は悪役俳優並みに悪どく笑った
榊原は、康太の服を脱がすと…
自分のポケットから小さな小瓶を出して見せた
「康太…これ、何か解りますか?」
水色の小瓶はキラキラ細工が施され光っていた
康太は首をふった
「しっ…知らない…な…何なの…それ 」
榊原は、康太の目の前で…服を脱ぎ出した
露になって行く榊原の裸に…康太は唾を飲み込んだ
榊原は康太を引っくり返すと…慎み深く閉じている穴を開いた
小瓶の蓋を口で食わえると…蓋を開けた
そして中の液体を……康太の蠢く穴の中へ流し込んだ
「ひゃっ…な…何なの…これ」
康太が暴れる
直腸に液体が吸収されると…康太の体は跳ね上がった
「これは、媚薬。催淫効果のある薬。
一瓶丸々流し込んで3時間から5時間の効果があると書いてありました」
康太の体の奥に…虫がいるかのように蠢き…
痒くて…榊原の肉棒で掻いてもらわねば止まらない…
「ぁ…あぁっ…伊織…助けてぇ…」
乳首は立ち上がり…震えていた
榊原は、尖った乳首を…ペロンと舐めた
すると康太の性器からは止めどなく精液が流れ…精液の出る口は紅く開いたままだった
「ねっ…伊織…何で媚薬なんか…」
その口に舌を挿し込み…深い接吻を贈る
「康太の中に媚薬を入れると…康太の中へ入れる僕にも効いてしまうんですよ?
二人して壊れる位…混じり合いましょう
そしたら御褒美をあげます」
「なっ…なら…来いよ伊織…
お前の肉棒でオレを貫け…」
誘われて…紅く蠢く…穴を捲る
「康太の中…大変な事になってる…」
指さえも飲み込もうと…蠢き取り込む
榊原は、康太の穴に性器を当てると……
一気に貫いた
康太の媚薬を吸い込んだ肉壁が、榊原に絡み付く
亀頭の先が熱くなり…痛い程の性感帯がそこにあるかの様に…敏感に吸収される
康太は貫かれた快感で…擦られる事なく…イッた
榊原も擦り付け…康太の中へ精液を放った
……だが熱は引かず…榊原は腰を動かし続けた
榊原と抱き合って…3時間位までは…康太も意識があった…
そのうち意識は朦朧と…体は互いを求め…
二人は意識を手放した
犯るだけ犯って…出し続けて…
目が醒めると…部屋は西日に紅く染まっていた
榊原は、既に目を醒まし…康太を抱き締めていた
「伊織…犯り過ぎ…」
精液で互いの体はベトついていた
が、榊原の体の上で抱き締められると…
幸せな気持ちになれるから不思議だ
「ごめん…康太…」
犯り過ぎの自覚はある……
「何で…媚薬なんか…」
「一回使いたかったのもあります…
使うと康太がどうなるか…知りたかった…」
「もう凄かったな…」
康太は笑った
「シャワーを浴びたら…御褒美をあげます」
榊原は胸の上の康太をベットに下ろすと、立ち上がり康太を抱き上げた
「何…御褒美って…」
康太は榊原にすりよった
「シャワーを浴びたらね」
榊原は、康太の体を抱いたままバスタブに入ると、白濁を掻き出し…体を洗った
シャワーを浴びた後、バスローブを着せた康太が榊原の膝の上に座っていた
部屋は既に暗闇に包まれて…時計を見ると…午後7時近くになっていた
榊原は、康太の頭をドライヤーで乾かし…服を着せる
そして脱いだ服のポケットから、箱を取り出した
「今朝、父さんが渡してくれたものです」
箱の中には…marriage ringをプラチナのチェーンで通したネックレスがあった
「僕達が寝ている間にサイズを計り…作ってくれました。
でも指輪は……結婚してない人間には目立つので…プラチナのチェーンで通したそうです
これは僕の父さんと母さんからのプレゼントだそうです」
康太の掌に…榊原はチェーンで通した指輪を乗せた
「これをオレ達に…?」
「そうです。着けてくれますか?
君のは僕が着けます。」
指輪の中には『永久に仲良く I&K 』と書かれていた
康太は、少し長めのネックレスを取ると
榊原の首に…ネックレスを着けた
榊原は、康太の手からネックレスを取ると
康太の首に、ネックレスを着けた
そして…長いキスをした
康太の瞳から涙が一筋流れた…
その涙を…榊原は舐めた
「僕達は…恵まれ…愛され…守られています
それに甘んじる事なく…生きていきましょうね」
康太は頷いて…榊原に抱き着いた
榊原と康太が応接間に行くと、全員が揃っていて…康太と榊原を待っていた
一生が「遅ぇよ!」と怒っていた
康太のキスマークだらけの姿を見たら…
かなり濃い時間を過ごしているのが伺えれた
瑛太が「それでは伊織の快気祝いを始めたいと思います」と全員に告げた
後は飲めや食えやの騒ぎに突入するのが飛鳥井家なのだが…
飛鳥井清隆の腕には玲香の愛の証とされる…
ROLEXが光っているのに…榊原は初めて気が付いた
康太は立ち上がり…瑛太の前に行くと
「飛鳥井源右衛門を継いだ者 飛鳥井康太として兄に告ぐ」
……と、康太は瑛太を不敵に見詰め…言葉を放った
「飛鳥井家総代 飛鳥井瑛太、お前の伴侶はオレが見付ける
この言葉は飛鳥井家真贋の言葉…違える事は出来ない!
解ったな兄よ
オレの見付ける人間以外は飛鳥井には要らぬ」
康太の目が眼光鋭く光る
瑛太は康太の言葉を受け
「確かに承りました!」と、頭を下げた
「ならば良い!
此れだけは、この場で言う必要があったんだ
えらい早くじぃちゃんが引退をカマしてくれたお掛けで!」
康太が嫌味を言うと源右衛門は笑って誤魔化していた
「総て…継いだのか?」
瑛太は唖然となった…まだ2年の余裕があった筈…
「もう…じぃちゃんは(現役の頃の様には)見ぇねぇかんな…
必然であり、運命なんだよ瑛兄……」
瑛太は、康太に深々と頭を下げた
「飛鳥井家総代として…貴方を命を懸けて守り抜きます!」
この時が来るのを瑛太は恐れていた…
この時が来るのを…
瑛太は最大限の賛辞で迎えようと思っていた
「さぁ、飲みまくろうぜ!
伊織、伴侶の証を清四郎さんに見せてやれ」
康太は榊原に声をかけた
康太も自分の両親の元に行くと
「これ…清四郎さんと真矢さんからの贈り物」と、ネックレスを見せた
marriage ringが通されたネックレスに…
榊原の両親の思いが籠められていて…
そして…永久にあれ…と願う親の心は…一緒なのだと…痛感した
玲香は清四郎と真矢に、深々とお辞儀をした
榊原は、清四郎に康太にもらった結婚指輪を清四郎と真矢に見せた
「世界で唯1つのROLEXです
この12時の上の紅い宝石みたいなのが…康太の血で出来た結晶です」
榊原の腕には…キラキラ光る腕時計が嵌まっていた
「飛鳥井家伴侶の愛の証とされる腕時計だそうです…」
清四郎は…我が息子、伊織の飛鳥井家での立場を思い知った
飛鳥井は命を懸けて…二人を守る姿勢を取っていた
飛鳥井康太の『 伴侶 』と言うポジションの重責を…重く受け止める
だが…我が子が我を通してでも渡りたいと言う道ならば…
見守り続ける覚悟はとうに出来ているのだ
それを教えてくれたのは飛鳥井康太…息子の伴侶なのだ…
今手にしている幸せは…総て康太が榊清四郎にくれたもの
あの時軌道に乗せてもらわねば…手に出来なかった幸せなのだ…
「伊織…父も母も…お前の幸せを願っている……」
榊原は、その言葉を重く受け止める…微笑んだ
ともだちにシェアしよう!