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第19話

side 綾人 番号、登録しちゃった・・・ 門倉が帰ってから綾人は玄関の鍵を閉め、ベッドの上へダイブした。 今日も自分の身を守ることに必死な一日を過ごし、心身共に参っている。 談話室の一件では、本当に駄目だとさえ思うほどの絶望感を感じた。 認めたくない。 認めたくないけど・・・・ あの門倉のおかげで助かったのは事実で、心底ムカつくことに、携帯の番号を教えて貰えたことに非常に安堵している自分が嫌だった。 生徒会長としてなのか、寮長としてなのか、はたまた、あの門倉自身が凄いのかは分からないが、あの男の力が絶大なことを知った。 顔もいい。役職もいい。この学園の生徒ならきっと家柄もいいはず。 頭も良さそうだし、運動神経も良さそうだ。 そして、何より強い。 「あの人が変態じゃなきゃ良かったのに・・・」 自分に興味のない人なら、かなり懐いたと綾人は心底ガッカリした。 自分へ危害を加えるならどれ程、優れていようと関係ない。 それに、万が一あの男を利用しようと考えたとき、上手く懐柔できる気がしなかった。 下心がある輩が自分の周りに寄ってくるのは熟知している。 綾人はいつもその下心を逆手にとって相手を操ってきたのだ。 大丈夫 自分の身は自分で守れる と、いうより、頼れる人がいないからそれしか道がないのだ。 不安に押し潰されそうなぐらい怖い思いを胸に綾人はベッドの上で身を丸くして自分の体を抱きしめた。 side 綾人 終わり

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