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第26話

ヤバい・・・ これ、マジで危険・・・ やっぱり部屋は狭いので寮の共有スペースの談話室で集まろうと提案したものの下心満載の行動力が早いクラスメイト達は鞄を置くと着替えることもせずゲーム片手に綾人の部屋へ訪れた。 帰りにいたのは5人だったのに、部屋へ訪ねてきたのは10人にも人数が倍に増えていて綾人は恐怖で縮こまる。 部屋の扉をガンガン叩かれて鍵の閉まっているドアノブをガチャガチャと揺さぶられた。 「白木ー、いるんだろ?遊ぼー」 「鍵、開けろよ!」 「宿題のプリントしてあげるからさ」 優しくもギラギラしたものが既に彼らの声音から伝わってきて綾人はベッドの中へ潜り込んで叫んだ。 「ご、ごめんっ!お腹痛いから今日はやっぱり、止めとく!!」 仮病を使って今日は帰ってもらおうと思ったら綾人が部屋にいると分かった男達は歓声を上げて再び扉を叩き始めた。 「看病してやる!」 「お腹、さすってやるよ!」 「薬あるよ!だから、鍵開けて!」 どうしても帰るつもりがないらしい男達に綾人は涙を浮かべる。 やだ、やだ、やだ、やだぁ・・・・ 怖いっ 助けて・・・・・ 携帯電話をギュっと握り締めるとまた脳裏に門倉が思い浮かんだ。 しかし、ガンッ!っと扉を叩く音から蹴る音に変わって、我に返ると次にドアノブをカチャカチャと何かでこじ開ける音が聞こえ始め、綾人は外の男達が中へ進入してこようとしてる事に気付いた。 あまりの恐怖で握り締めていた携帯電話で以前、門倉に言われるがまま登録した電話番号を探す。 ー 門倉 優一 ー 門倉の番号が表示され、綾人は縋る思いで電話を掛けた。 ワンコールで直ぐに門倉はその電話に出て、綾人は震える声で懇願した。 「おねが・・・い、助けて・・・・・」

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