27 / 309
第27話
「ひらけーゴマーーー」
やったぁーっとふざけた掛け声で数人の男達が鍵を壊して綾人の部屋へ入り込み、ニタニタと笑ってベッドで布団に包まる綾人を見下ろした。
10人もいる体格の良い男達は怯えては涙目で自分達を見上げる綾人にゴクリと喉を鳴らして近付いてくる。
「白木、腹が痛いって?大丈夫か?」
男の一人が綾人へ近付くと、他の奴らも我先にと綾人へ駆け寄ってくる。
複数の男に無理矢理布団を剥がれて綾人は小さな悲鳴を上げた。
「いやっ!」
細い肩を震わせる綾人に妙な色気が加わり男達は綾人をベッドへ押さえつけた。
「やっ!やだっ!!嫌!嫌!イヤァーーーっぅ!!!」
大声で叫ぶと後ろに控えていた男の一人に口元を手で覆われて塞がれた。
「んっ、ぅう!!」
首を横へ振って離してほしいと意思表示するも、口元を覆う男が呼吸を荒くして興奮し始める。
「やっばぁ!天使の唇、超やらけぇー・・・」
自分を見下ろす男の目は明らかに欲情していて綾人はガタガタ目に見えるように震えだした。
「おいおい、エロい言い方すんなよ。白木がビビってんだろ?」
自分も欲情した目を向けているにも関わらず綾人の腕を押さえつけている男は安心しろと呟いて綾人の腹部を服の上からそっと撫でた。
「ッ!!!」
ビクンっと身体を跳ねさせる綾人に男達の笑みが深くなる。
「ほら、腹撫でてやるよ」
ゆっくり上下に腹部をさすられ綾人は目をギュっと瞑って涙を流した。
「どうした?他も痛いとこあんの?見せてみろよ」
他の男達がそういと綾人の服を胸まで捲って直に肌へ手を伸ばしてきた。
ピンクと乳首に男達の下半身が完全に反応を示して多くの手が綾人へ伸ばされた時、何かを思い切り叩きつけるような大きな音が部屋の中へ響き渡った。
部屋にいた全員が扉付近から聞こえた音に顔を向けると、そこには手に持っていた鞄で綾人を襲うべく一緒に来ていた仲間の男の頭をぶん殴った様子の立春高校生徒会長、門倉 優一が冷たい笑みを浮かべて立っていた。
ともだちにシェアしよう!