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第30話
「百?百って、百秒ってこと?」
こくこく頷く綾人に流石に百秒では終われないなと失笑する。
「に、二百?」
「二百もちょっと・・・」
怯える綾人に確かな数字が思い浮かばなくて門倉は視線を宙へ浮かせた。
「そうだな〜・・・。とりあえず、綾ちゃんが大人しくしてたらしてるだけ早くは終わると思うよ」
それしか言えないとにこりと笑う門倉に綾人は不安そうに瞳を伏せた。
幼い雰囲気を醸し出す綾人になんだか、罪悪感が込み上がってきて、門倉はどうしたものかと固まる。
「・・・怖い?」
気を使うように聞いてみると、泣き出しそうな顔で頷かれた。
「う〜ん・・・。痛くはしないよ?絶対気持ちよくしてあげる!ね?それなら、安心でしょ?」
頭を撫でて言い聞かせるように言うと、綾人は観念したように小さく頷いた。
「・・・嘘。まだ剥けてない?」
前にもズボンと下着を脱がしはしたが、綾人のものをちゃんと見たことのなかった門倉はここにて初めて対面した。
まだピンク色の綺麗な性器は皮を被ったままでとても幼い。
恐怖からか縮こまるそれをそっと握り締めると、綾人はびくんっと、体を跳ねさせた。
「つ、潰すの!!?」
不自由な体をズリ上がらせ、逃げようとする綾人に門倉が目を瞬かせる。
「いや、潰さないよ。って、さっきから何?どうしたわけ?」
全裸にされて、性器を触られているにも関わらず、怯える綾人からは羞恥や快楽への期待ではなく、恐怖と暴力を連想させる言動に門倉は混乱していた。
「皮、剥いてあげる。もう高校生だし、剥いた方がいいよ。これじゃあ、自慰もできないでしょ?」
「じぃ?」
「・・・・」
まさかのおうむ返しに流石の門倉も固まった。
え?
なに?
したことないわけ??
疑いの目を向け、蜂蜜色の瞳を覗いたら、キョトンと純真無垢な態度を返され脳内が静止した。
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