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第67話

視線を向けると着信相手は幼馴染みの九流からで門倉は舌打ちしてその電話に出る。 「何?今、良いとこなんだけど?」 不機嫌な声で門倉が言うと、電話口から九流の怒鳴り声が鼓膜を震わせた。 「良いとこもくそもあるかっ!白木の部屋でヤリまくってんのてめぇか!!?」 「へ?・・・あぁ、そうだね。そういう約束だったから」 「防音効いてない部屋でヤリまくんなっ!白木の部屋の前に下半身おっ勃てた野郎がギャラリー作って不愉快にも程があるわっ!このボケがっ!!自分の部屋に連れ込めアホッ!!!」 九流は怒鳴りつけ終わると同時にブチッと電話を切ってしまった。門倉はそれはそれは申し訳ないと淡く微笑んだ。 この人気投票にて綾人の知名度は更に上がり、その愛らしい姿に躍起を起こす輩も増えることだろう。だが、自分のものだと牽制を込めてこうして壁の薄い場所で事に及んだのだが、自分も本気になってしまい手加減を忘れてしまっていた。 しかし、あの扉の前でたくさんのギャラリーがいるならこれはこれで好都合だと門倉は嗤う。 「綾ちゃん、もう降参?」 「ヒィッ!」 グリッと壁を抉ると綾人は涙を流してこくこく頷いた。 「んじゃ、俺の今から言う言葉を大きな声で真似っこしてね」 ニヤリと笑って門倉は綾人の壁を揺すりながら告げた。 「門倉先輩、気持ちいいです。はい!大きな声で!」 「アッアッ、やっぁァア・・・っ、か、かどく・・せんぱっ・・・き、気持ちいぃ〜〜・・・気持ちいいっ・・」 「もっと苛めて門倉先輩。はい!頑張れ」 「アァァアーーーッ、やめっ、やめてぇ!!」 脳が痺れるほどの快楽に綾人が門倉の台詞を言えないと首を横へ振る。 「綾ちゃ〜ん!言わなきゃ、終わらないよ?」 揺さぶるが突き上げに変わって、綾人はシーツを掴み直して泣き喘いだ。 「っんぁァア!ヒィうっ!!い、言うっ、言うからぁ・・・や、やめてぇ・・・っ」 「じゃ、言え」 ズンッと最奥にある窪みのローターを押しのけ、門倉のカリの部分が挟まり綾人は悲鳴を上げた。 「い、苛めてぇーーーーッ、か、か、門倉せんぱ・・・、もっと、もっとぉ・・・僕のこと・・、いじめ・・くらさぃっ・・・」 気が狂ったように叫んで門倉に抱きつき、動かないでと綾人は懇願した。 腕の中で従順な天使に門倉は優しく微笑むと、綾人を抱きしめて腰の動きを止めた。 「じゃあ、これで最後。俺のこと大好きって叫んで、どうして欲しいか教えて?」 チュッと、汗が滲む綾人のこめかみに門倉はキスを落とした。 綾人はこれで最後という言葉に心が救われる。 顔を赤く染め、虚ろな目で意地悪な顔で笑う門倉を見ると、ごくりと喉を鳴らして震える唇を開いた。 「す、き・・・、門倉先輩だけぇ・・・ひっんっ!アァッ・・」 もっと大きな声で言えと言わんばかりに門倉が綾人の中をぐちゃぐちゃに掻き回して突き上げると、目を見開き、狂ったように綾人は叫び声を上げた。 「先輩が好きぃーーーッ、アッアッイ、いいっ、イくぅ・・イッちゃうぅ、出してっ!せんぱ、せーえき出してぇ、早くぅーーーッ」 最後の方は門倉も煽られるように腰を振っては綾人を追い立てた。 好き放題揺さぶる中で、綾人の望み通り中に自身の欲を爆ぜさせると門倉は可愛いね。と、荒い呼吸と共に囁いた。 ローターの振動を切り、自身と共にオモチャを抜き取ると綾人は中で放たれた門倉の熱に眩暈を感じるようにゆっくりと瞳を閉じて意識を手放した。 そんな綾人に門倉は労いの意味も込め、キスと共に綾人の柔らかな蜂蜜色の髪を撫で付けた。 「綾ちゃん、良くできました」

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