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第71話
「んぅ・・・」
体が熱くて、揺さぶられる感覚に意識がぼんやり覚醒する。
目を開けると、そこには見慣れぬ天井と麗しの王子様が裸で自分に跨っていて、綾人は一気に目を覚ました。
「なっ、なっ、何っ!!ぅっァアんっ・・・」
飛び起きようとした瞬間、ズブっと太くて熱いものに串刺しにされ、綾人は目の前を揺らした。
「あっ、はぁうっ・・・、やっ、な、んでぇ・・・ッァア・・」
前立腺付近をゆるゆる出し入れする門倉を睨みつけて信じられないと恨みがましい声を上げると、門倉は舌舐めずりしながら答えた。
「だって、あんまり可愛いから。ベッドへ運んでイタズラ中に起きたら止めようとは思ったんだよ?だけど・・・」
全然起きないからと、楽しそうに笑うと門倉は綾人の腰を両手で抱えなおすと、ぐいーっと腰を突き出し、奥を刺激した。
「あっァア・・、んんっぅ・・・」
前立腺と奥の壁に当たったのか、綾人の体が跳ねては中がキュウキュウ収縮する。
「ん・・・。すっげぇ、気持ちいい・・・、綾も気持ちいい?」
ゆさゆさと腰を揺さぶり、奥へ奥へと突き進んでくる門倉に綾人は怖いと泣き叫ぶ。
「ヒィ、んっ・・・、ヤッ、奥やだぁ・・・アッアッア・・こ、こわぃ・・」
シーツを手繰り寄せ、脳が段々痺れる感覚に涙を浮かべる天使に門倉はゴクリと喉を鳴らした。
「綾のイき顏見たいな。でも、泣き顔もいいな・・・。どっちにしても、気持ちいいって言いながらイくんだよ」
嫌な独り言と嫌な注文を付けてくる門倉に綾人はやめてと首を横へ振ると、少し腰を引いて前立腺目掛けて思い切り腰を振られた。
「はぁうっ!あっあっァアーーーッ、イ、イくぅ・・・っ、アッアッア・・激しっ・・・で、でるぅ、門倉せんぱっ・・」
顎を反らして腰を震わせ、綾人は絶頂を告げると、門倉はズルリと自身のものを綾人の中から引き抜いた。
「あっ・・・あぁんっ、な、なんれ・・・っ」
突然の刺激を奪われたことに焦燥感が半端なく、全身がおこりのように震える。
蕾が自分でも分かるぐらいキュウキュウもの寂しげに収縮を繰り返していた。
「か、どくら先輩・・・っ、はぁふっ、うぅ・・」
どうしていいのか分からなくて、戸惑いがちに手を伸ばすとその手を引かれ、門倉の膝の上へと座らされた。
「欲しいの?」
「欲しくないっ!」
意地悪な言葉に咄嗟に怒鳴り返すと、門倉はクスクス笑ってゴロンっと仰向けに横になってしまった。
「じゃあ、今日はもうやめよっか!俺も腰振るの疲れたし。綾ちゃんもいらないって言うし」
煽りに煽られたこの体を前にとんでもないことを言い出す門倉に綾人はわなわな震える。
絶句状態でどうしたらと固まっていると、門倉がブハッと噴き出した。
「お前、本当可愛いな!嘘だよ。嘘。ほら、上乗っかれよ。自分で入れてピョンピョン跳ねてみ?」
クククッと、笑いながら楽しそうに指示を出してくる門倉に綾人は全身を真っ赤に染めた。
素直じゃない強気な性格が邪魔をするのか、欲しいくせに、なかなか動かない綾人を門倉が手を引っ張って誘導してやる。
「ほら、大丈夫。頑張って・・・」
自身の昂ぶったものを支え、綾人の蕾へ当てがうとそのまま腰を下せと命令した。
「ふっ・・・ぅう・・、はぁ・・こ、わいっ、大っきい・・・はいんな・・・ぃっ・・」
「入るよ。さっきまで入ってたんだから」
ほらっと腰を撫でたとき、びくんっと、体を竦めた綾人は足の力が抜け、がくんっと体を沈めた。
「はぁ、ぁぁあーーーッ、はふぅっ・・・、あっうっ・・」
自分でも急な挿入にガクガク体を震わせ、目の前をチカチカ点滅させては、閉めることのできない口から涎を垂らした。
「えっろ・・・。そんなに気持ちいいんだ」
ガチガチに固くなっている綾人のものへ手を伸ばし、ゆるゆる扱く。
「あっはぁ・・・、っんぁ、イ、イくぅ・・・」
ゆらゆら腰を揺らせ、気持ちがいいと顔を蕩けさせる綾人にニヤリと笑うと、根元をイかせないように握りしめた。
「あっあっ、な、なんでぇ?・・・イきたいっ・・」
門倉の手を外させようと両手を重ねると、門倉は腰をズンっと突き上げた。
「キィゃあっ!」
「ほら、イきたきゃ跳ねろ。俺のことも満足させてよ」
やらしい意地悪な言葉に綾人は半べそかいて、門倉を見下ろす。
「そんな可愛い顔してもダメ。ちゃんと、気持ちいいとこ、自分で突いてごらん」
そうじゃなきゃ、許さないと言ってくる門倉に綾人は意を決したように腰をゆっくりと上げ下げし始めた。
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