「ダ、ダメッ！」 門倉の手が胸へ伸びてきたのを綾人は身を捩って阻止をした。 「どうして？」 体の向きを変えさせようと抱きかかえるものの、胸の前で腕を組んでぶんぶん首を横に振る綾人に門倉は小首を傾げる。 頑なな態度にそれならばと、スカートの裾からスルリと手を入れて下着をズラし、綾人のものを握り締めると今度は足をバタつかせて抵抗をされた。 「ヤッ！だめっ！！そこもだめっ！！！」 ぐるんっと体を反転させて俯きながらイヤイヤと首を再度左右へ振る綾人に眉間にシワが寄った。 「したくないの？」 太ももをゆるゆると撫で上げ、肩紐を唇でズラしては白い肌に舌を這わせると、綾人はそうじゃないと、首を横へと振る。 いまいち、綾人の意図することが分からなかったが、ヤル気がないわけではなさそうで門倉は安堵した。 胸も前も触らせてはくれる気がないようで、仕方ないと元々、綾人をこの部屋へ連れ込む気だった門倉は仕込んでおいたテーブルの下にあるダンボールの中からローションの入ったボトルを取り出す。 ヒラリとスカートをめくると白い臀部が露わになって、チュッチュッと音を立てながら口付けていった。同時にローションを掌で馴染ませていき、自分の体温で温めたそれを双丘へ指を這わせてローションを塗り込んでは一本、二本と指を挿入させていった。 「んっ・・・うぅッ・・」 肩を震わせ、苦痛に近い声を上げる綾人に門倉はそっと腰を抱える。 「ほら、綾ちゃん。前も触ってあげるから。後ろだけじゃまだ辛いでしょ？」 もう片方の手で綾人のものに触ろうとするも、綾人は両手で自身を握り締めて嫌だと涙を流した。 「へ・・・、平気っ！我慢できるから・・・」 震える声が痛々しくて門倉はどうしたのかと本気で不安になった。 「綾？我慢とかしなくていいんだよ？一体、どうしたわけ？」 「・・・・・」 「綾？」 黙り込む綾人の手を引き剥がそうとしたとき、暴れて体を丸め、抵抗してくる綾人に門倉はイライラした。 「コラッ！いい加減に・・・って・・」 肩を掴んで無理矢理、仰向けに転がしたとき、綾人は瞳いっぱいに涙を溜め込んでは追い詰められた顔をしていて驚いた。 「・・・なんて顔してんの？マジでどうした訳？ちゃんと教えて？」 小さな体が逃げられないように覆い被さり体重を掛けると、顔を反らせられないように両手で頬を包み込んで自分の額と綾人の額をコツンッと合わせた。 蜂蜜色のビー玉があたかも水面に浮かぶような瞳に門倉は酔いしれる。 「綾ちゃん？どうして、触らせてくんないの？」 優しく誘導するように聞くが、なかなか口を割ろうとしない綾人に門倉は根気強く繰り返し聞き続けた。