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第159話

「んっ、くぅ・・・ァッん・・、はぁふっ・・」 チュパチュパと、必死に門倉のものを口に咥えては頭を上下に動かす綾人に門倉はよしよし頭を撫でてやる。 ぶっちゃけ、全く気持ちよくないが可愛いさは百点満点だと気持ちを満たした。 「綾ちゃん、裏筋舐めて。あと、舌を絡ませながら先端吸い上げるんだよ」 頭や耳を撫でながら教えていくと綾人は素直にその指示に従った。 「ん。上手・・・。そのまま口いっぱい頬張って」 「むぐぅ・・・っん・・」 グッと、腰を突き出し喉の奥へ突き立てると綾人は息苦しさに涙を滲ませた。 それでも、門倉に満足して欲しい一心で頭を振る。 「いい子だね。でも・・・」 それじゃイけないなぁと、苦笑しながら門倉は綾人の頭を押さえつけると、自ら腰を振り始めた。 「あっぐぅッ・・・んんッ!」 激しい抽送にくぐもる悲鳴を上げたとき、門倉のものが一際大きく膨れ上がる。 同時に口の中で弾けると綾人は喉の奥に出された精液を飲み込んではむせ返った。 「あっ・・カハッ、ゲホっゲホッ・・・」 飲み下せなかった残りの精液がボタボタと口の中から吐き出され、綾人の手と顔を汚した。 「あー・・・、やべぇ・・綾のことどんどん汚したなる」 こんなにもベタベタに汚れきっているにも関わらず、もっと汚れろと言ってくる門倉の瞳が残酷な色を伴い、それが怖くて綾人が涙を浮かべさせた。 その時、真っ暗になっていた窓の外の夜空にドカンっと大きな爆発音が響き渡った。 同時に大きな火花を散らした花模様の花火が数発打ち上がり、二人はその美しさに目を向ける。 「花火・・・」 「もう、そんな時間か。おいで綾ちゃん」 残念だけどエッチはここまでと門倉が笑って綾人の体を引き寄せた。 意地悪な雰囲気は消え去り、代わりに甘く優しい空気を醸し出しては包み込むように抱きしめられて胸が高鳴った。 エッチしないと文句無しに優しいのにな・・・ 心の中で門倉への評価を述べていたら、風邪を引かぬよう門倉の制服のブレザーを肩から掛けられた。 「寒くない?」 「・・・うん。大丈夫」 小さく頷くと躊躇いがちに頭を門倉の胸元へ寄せてみた。すると、可愛いなと優しく抱きしめてくれて、胸がドキドキした。 窓の外にはバンバンッと大きな音を立てていく、いくつもの花火が打ち上げられている。 豪華な内容の花火はとても綺麗で、宝石が夜空にばら撒かれたかのような錯覚を起こした。 「ここ、ベストポジションだろ?」 「はい。凄い・・・。こんな豪華な花火、初めて見た」 花火に見惚れていたら、隣からチュッチュッっとこめかみやら頬にキスをしてくる門倉が若干鬱陶しい。 やめてと門倉を押し返していると、嫌だと体を横抱きに抱えられる。 「綾はふわふわしてるから。目を離すとどっかに行っちゃいそうで放っておけないんだよね」 だから、不安だと告げてくる門倉に綾人の胸が今度はツキツキと痛んだ。 不安なのは自分の方だ・・・ いつ捨てられるのかヒヤヒヤしている いつ飽きられるのか怯えていて 怖いぐらいあなたに堕ちた 2年間の暇潰しの恋人 自分も悔いがないようにこの男との時間を過ごしたいと心から願った 「門倉先輩、キスして?」 あの日、他の人とのキス現場を見た。 思い出すと今も胸が痛んで苦しい。 「いいよ」 簡単に落とされる門倉のキスに綾人は儚く微笑むと門倉は花火へ視線を戻して聞いてきた。 「綾ちゃん、今度デートしよ?綾の欲しいものなんでも買ったげるから」 「・・・モノより・・・・」 「え?」 花火の爆音で綾人の声が聞こえなくて門倉が聞き返すと、綾人は懇願するように頼んだ。

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