165 / 309
第165話
「はい。十秒数えて」
身体を震わせて、目を虚ろにする綾人に門倉が意地の悪い顔で笑う。
ラストスパートの地獄の十秒間に体が震えるものの、あと十秒だと思うと気持ちが浮上した。
「・・・い、ち。にー。さん・・・・」
数をかぞえ始めた綾人に門倉は腕が鳴ると銀の輪を外してやる。
そして、後孔へ詰め込んだオモチャのうねりを止める代わりにバイブ機能に切り替えた。
「ご、ろくぅっ・・あっ、アァーー・・・、ぶるぶるするっ・・・んっ、アッァァーーーッ・・」
ビクビクッとまた違った快感を与えてくるオモチャに狭い中いっぱい感じる所を刺激され、綾人は四肢に力を込めた。
「綾ちゃん。動いたら駄目だよ」
舌舐めずりした門倉は尿道へ突き刺した棒を手にとってかき回すように揺さぶると綾人は発狂したかのように悲鳴を上げた。
「ヒィャアぁーー、ぃヤァ!嫌っ!ィアァヤァァーーーッ」
ヒステリックに叫ぶ綾人に門倉が楽しいとばかりに尿道バイブの振動をMAXに上げた。
「アァァアーーー、ァアゥゥーーー・・・しんじゃ・・ぁ、やめれぇ・・・もぅ、やらぁぁ・・」
もう、自我を保てないと、眼球を揺らす綾人に門倉は棒をギリギリの所まで引き抜いた。
「はぁむ・・・ぅ、ぬ、いでぇ・・・抜いてくらさっ・・おねが・・・っ・・」
先端でブルブルまだ震えるバイブから必死に腰を引こうとする綾人に門倉があの質問をした。
「っで?西條と外出するの?やめる?」
答えによってはまた埋め込むぞと棒を揺する門倉に綾人は首を横へ振った。
「ひ、ひ、ひぃ・・・や、やめ・・もう、やめ・・・てぇ・・・入れないでぇ・・」
怖い怖いと、泣きじゃくり気を動転させる綾人に門倉は気にせず返答を求めた。
「んじゃ、行かない?」
優しい笑顔で聞かれ、綾人は意味も分からずこくこく首を縦に振った。
門倉はその従順な姿を前に満足気に笑うと綾人の頭を撫でてやる。
「いい子だね。いい子だから全部外してあげる」
オモチャのバイブ機能を全て切った門倉に綾人は心の底から感謝した。
それでも突き刺されたままの尿道の棒や詰め込まれた数珠の存在が苦しくて肩で大きく呼吸を繰り返すと、落ちそうになる気を留めるのに必死になった。
だが、そんな努力も虚しく、綾人の虚ろな瞳が力なく閉じていく。気を失いそうなのだ。
それに気付いた門倉は引き抜いてやろうと思っていた尿道バイブを再び綾人の尿道へ突き刺した。
「ぎ、ィアァァアーーーッ、はぅ、はあ、アァァアッ、くぅはあぁ・・・」
堕ちる寸前で再び強烈な刺激を与えられた綾人は絶叫を轟かせた。
顎を反らせて涙を散らし、門倉はバイブの振動の強さをカチカチ弄って強弱繰り返す。
「まだ寝ちゃ駄目だろ?俺のいらないの?」
「はぅ、あぅぅ・・・、や、やめ・・ごめんなさっ、欲しいっ・・・門倉せんぱ、いの・・・、くらさいぃっ・・くらさいっ!!」
苦しいと泣き喚く綾人は必死に許しを請いて、門倉の機嫌を取る。
それに納得した門倉は後孔へ指を二本入れると数珠を指先で挟み、ニヤリと笑って呟いた。
「ご褒美あげるね」
ともだちにシェアしよう!