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第170話

「んっ、アッ・・・、待って、これ以上したら明日立てないっ・・」 約束の週末、綾人は食事とシャワーを終えると、いつもの様に門倉に抱かれていた。 自身が空打ちするまで搾り取られた体の中へ門倉は二度、性を放ったあと、まだ足りないとのしかかってきた。 イく度に次の射精時間が長くなる門倉を3回も相手をする事は至難の技で、綾人は無理だと首を横へと振る。 「俺、手加減しないって言ったよね?」 首筋に舌を這わされ、体を丸めて抵抗してくる綾人を押さえつけると門倉はもう復活したのか、中に挿れている鉄杭を綾人の奥の壁へ叩きつけた。 「きゃうっ!アッ、もう出ないっ・・・、僕、苦しい・・」 腰を動かすのを少しでも止めようと門倉の腰へ足を絡める。 門倉は少し鬱陶しそうではあったが、それもまた可愛いと綾人の肩を抱える様に抱き締めると最奥地の壁の窪みへ先端を擦り付けた。 「あっあっアァウッ、それ、だめぇっ・・・」 「うん。痙攣起こして最高に気持ちよくなる」 ぐいぐい擦り付けながら揺さぶり、もっと善がれと意地悪な顔をする門倉に綾人はしがみ付いた。 「はぁうぅっ・・・、だめぇッ・・」 門倉の肩へ歯を立てて、快感に打ち震える綾人を門倉は仕返しだと、細い首筋へ赤い痕を付けた。 「ッンァ、アッアッ・・・せんぱ、いっ・・、痺れるぅ・・・」 脳天まで突き抜ける快感に綾人は腰が抜けるとガクガク震えた。 「そのままイっていいよ」 首から肩へ、肩から胸へと顔を移動させる門倉は綾人の乳首を吸い上げた。 「ァアッ・・・っ、イくぅ・・、ほんとにまたイっちゃ・・・ァアッーーー」 ビクンビクンッと激しく体を波打たせ、痙攣を起こす綾人を門倉はまだまだと、懲りずに中を捏ね回した。 その繰り返し休みなく与え続けられる快楽に目の前が真っ暗になり、綾人は声にならない声を上げて気を失った。 それを見た門倉はここまでかと、残念そうに息を吐き、三度目の性を綾人の中へと解放した。 そして、だらりと意識を手放した綾人の体を抱き寄せる。 「あぁー・・・。クソッ!可愛過ぎて離せねぇ・・・」 荒い呼吸のなか、吐き捨てる様に舌打ちする門倉は本心を吐露する。 優しく甘やかせてはリードしたいのに、綾人を前にすると自分を抑える事が出来なかった。 この天使を瞳に映し、鈴のなるような愛らしい声を耳で受け止めたら最後、自分だけが知り、自分だけに見せる姿を求めてしまう。 綾人を視界に入れる度に、想いを馳せる度に、確実に綾人へ溺れ堕ちていく自分が怖い。 そして、もう一つ。嫌われてはいないであろう綾人のその気持ちは不確かなもので、門倉は日々その想いに不安を募らせていた。 「綾ちゃん、俺のこと好き?」 涙を流して眠る綾人の頬を撫でながら門倉は聞く。 意識がある時には怖過ぎて聞くことの出来ない質問だ。 好きと言ってくれない綾人 嫌われてないだけで、好きにはなってもらっていないのだろう その現実は門倉の心を暗くさせた。 綾人へ想いを馳せるライバルはこの寮内でも掃いて捨てるほどいる。 綾人の心をその誰かに持っていかれはしないだろうかと、内心穏やかでない。 今、自分にとっての一番の注意すべき人物は恐らく、綾人の中学時代の同級生。桜田 淳。 自分とは正反対の真っ向から立ち向かってくるあの男が門倉の中の危険信号を鳴らしていた。 そんな憂鬱な気持ちを抱えながら綾人の体の後処理を済ますと、大きな溜息を一つ漏らし、苦笑しながら天使の寝顔を見つめた。

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