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第268話

「ヒッ、ィヤァぁあ・・・っ、な、なにコレッ!!?」 ソファの上で蹲る綾人は涙と涎を流して身に余る、絶大な快感にパニックに陥っていた。 ローションをたっぷり染み込ませた変な形のオモチャを後孔へと挿入され、いつもの門倉の趣味と思ったが、今日のオモチャは今まで使われていたものとどこか違った。 「エネマグラっていうんだって。今日、神楽がくれたんだけど、気持ちいい?」 説明書片手にグイグイとエネマグラを揺する門倉に綾人は声をあげる。 「ヒィッ、ハァァアッ・・、や、やめっ・・・さわんないでぇーーーーっ」 ソファの上から転げるように地面へ這い蹲ると、綾人は四つん這いになって逃げるように門倉の側を離れた。 生まれたての子鹿のようで可愛いと、その姿を追って綾人を捕まえ、無理矢理立ち上がらせる。 「っぅ・・・、ぬ、抜いてぇ・・これ、無理っ・・・」 涙を流し、懇願してくる綾人に門倉は可愛い、可愛いと抱き締めてベッドの前まで引き摺るように連れて行った。 「ぁっ・・はぁ・・・んっぅぅ・・」 歩く度に容赦なくエネマグラが前立腺を刺激し、綾人はカクカク膝を震えさせた。 ベッドへ着くなり、門倉は自分だけ腰をかけると綾人に命じた。 「そのままこの部屋の中、一周して」 頭がボーっとし過ぎて、言われた意味が分からなく突っ立っていたら門倉に膝で臀部を突かれ、綾人はびくんっと体を跳ねさせた。 「ほら!早く!部屋、一周したら取ってあげるから」 歩けと背を押され、ここで初めて残酷な命令を下された事を理解した綾人は涙を浮かべて門倉を見つめた。 どれほど嫌だと泣いて縋っても門倉の意思を覆すことは不可能で、綾人は観念して部屋を一周回る事になった。 だが、想像以上にその状況は辛く、何度も地面へ這い蹲るという結果に陥る。 「はぁ、はぁ・・・、だめっ・・イっちゃ・・」 まだ部屋の四分の一しか歩いてない綾人は壁に縋って、歩けないと泣き言を漏らす。 門倉へ目を向けると、優美な笑顔が悪魔の一言を告げた。 「一周、ちゃんと出来なかったら次は寮内一周させるから」 決して冗談とは思えない門倉の提案に綾人は青ざめると、拳を握りしめ、覚悟を決めて歩く事を再開した。

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