16 / 35

4 そんなの、ほんとうに!!③

「というわけで脱ぐぞ」 ……… ……… ……… 「は?」 『というわけ』はどこに繋がってるんだ? 俺、いまだに航空券の説明してもらっていない。 「キツイんだ」 「知らん!」 「股間がキツイ」 「だから知らん!」 パッツパツを選んだあなたが悪い。 ……… ……… ……… じぃー 否応なく目に付いてしまう。 ……… ……… ……… (ほんと、おっきいな) なに食べたら、こんなに大きくなれるんだ? 「ムクムク♪」 「口で言うなー!」 効果音いらん★ 「お前に見られて大きくなってしまったよ。ムクムク♪」 えっ、これって…… 「まだ成長するの?」 「もちろんだ!」 でんっ 「ウギャ」 膝立ちになって、馬乗りで身をかがめている。 狭い車内。 俺の上に藤弥さんが居て、優雅に微笑んだ。 窮地の俺など、素知らぬ微笑で…… 「こここッ、これーッ」 「私の性器だよ」 ギャアァァァァァーッ♠♠♠ 藤弥さん 組長 社長 お兄様…… 有能秘書・佐伯…… どの呼び方が正しいんだ。 否。 呼び方なんて、どうでもいい! 「勃ってるーッ★」 パッツパツ 黒ブーメランの中! 凶悪なブツがぁぁぁーッ! 突きつけられたソレは、今にも俺の鼻頭にくっつきそうじゃないか★ パッツパツ黒ブーメランから飛び出しそうじゃないか★ 「出していいかい?」 「ダメ!!」 「なぜ?」 「公衆猥褻罪だ」 「兄弟水入らずのスキンシップだ」 都合いい時だけ兄弟に戻るな。 「いや、違うな」 やっと己が間違いに気づいたか、藤弥さん。 「スキンは付けない。スキンシップにはならないね」 (………………スキン) はてな? 「コンドームの事だよ」 「ウギャアァァーッ!!」 ニュポム 「出てるーッ」 出てるんだ! 「先っぽ」 黒ブーメランから、はみ出てる!! 卑猥なヤツ ヌメヌメ、テカテカ 一層膨らんだ、おっきいの クビレくっきり…… 「カリ高だ」 「ムギャアァァーッ♠♠」 そんな解説いらん。 「見れば分かる!」 「そうだね」 ………………なぜ、あなたは優雅な笑みを浮かべているんだ? ゾワゾワゾワ~~~ 悪寒が背筋を駆けた。 「どちらが早く脱げるか、競争だ!」 スポーンっ 太股がスースーする。 さっきまで俺の脚を覆っていた布地がない! なんたる神業! 大事なズボンがない。 脱がされたー★ 「さぁ!私がお前のおパンツを脱がせるのが早いかな?」 それとも…… 「お前が、私のおパンツを脱がせるのが早いかな?」

ともだちにシェアしよう!