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6 万事休す!!⑧
………………代わりに?
俺がT字カミソリを。
って!
どういうことォォォー??
「こういう時だよ」
「ヒャン」
銀のきらめきが、ヒラリッ
陰部に。
(刃が陰部に当たってる!)
もしかして★
もしかしなくても★
「俺が剃るのか!」
自身の毛を。
「ちんこを切らないように気を付けるんだよ」
「切らんわ」
「金玉の根元も気を付けるんだよ」
「切らん」
「あと気を付けるのは……」
「切らないからーッ!」
「偉いよ、佑都。お兄様との約束だ」
そうじゃなくって。
「切らないのは、下の毛!!」
「………………」
「………………」
「………………」
どうした?お兄様。
いつもならここで、斜め上いくとんでもない発言で応戦してくるだろう。
「どうしても嫌かい?」
「どうしても」
「絶対?」
「絶対」
「なにがなんでも?」
「はい、嫌です」
意思表示、大事。
「分かったよ」
「えっ……」
暴君が「分かった」と言った……
「私は、お前の一番の理解者だ」
そうだったのか?
そんな事も言ってたような気がしたけど。
「構わないさ。綺麗に剃れたご褒美にと思っていたが交代だ」
「うわァ」
なにするんだ、藤弥さんっ
右手にカミソリ持ってるから危ない!
そんな強引に引っ張ったら……
「えええェェェェーッ」
刃が!
カミソリの刃が!
「ちんこを切ってはいけないよ」
「…………」
「金玉の根元も要注意だ」
「…………」
あなたはァァァーッ
「お前が、私を剃毛するんだよ」
掴まれて握りこまれて、俺の持つカミソリが、おっおおっお~~
「お股!!」
「股ぐらだ」
藤弥さんの局部に、刃が押し当てられている。
「私が先にツルツルになってあげよう」
だったら、恥ずかしくないね?
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