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ずぷずぷと割って入ってきた塊が内壁を引きずってまた出ていく。お互いの体温を感じるように遊佐と抱き合って、すっかり遊佐の形を覚えたナカを突かれる度に快楽に沈んでいく。 「はぁ……やば、ほんとにお前とヤるの最高……!」 「んんッ!は、あッ」 「気持ちいい?」 「ぁ、いいっ!きもちい、ん、ッア、ゆさぁ……!」 理性を手放して貪り合う。一回一回確実に奥に届くよう穿たれたと思ったらナカを掻き回すように腰を使われたり、浅いところにある一点を狙ってゆっくりと肉壁を擦られたりして、気持ちよすぎてもう何がなんだか分からなかった。 「やば、止まんな……あー、またイく……」 「ぁ……っ!……ぁ、く、はっ……ぁアアッ!」 奥まできた時の衝撃で一瞬息が止まる。今度は前も触ってくれて同時に果てた。さっき出せなかった白濁が受け止めた遊佐の手を汚していく。準備室の時みたいに、見せつけるように舐め取られていくソレをただぼーっと眺めていたら、手早くゴムを取り替えた遊佐が楽しそうに笑った。 「まだ、いけるよね?『優しく』するからもう一回」 「へ……?……っ、や、まって!も、むり……ひっ、ぁああッ!」 うつ伏せにされてがっちりと腰を持たれて遊佐が入ってきた。俺に覆い被さってきた遊佐がひりひりする背中を背骨に沿って舐める。傷を舐められ耳を噛まれて、痛いけどそれ以上に気持ちがいい。痛みの中に快感を拾ってしまうなんて、まさか自分はMだったのかと恥ずかしくなった。というか、完全に遊佐好みに染められてる気がしてならない。 「ぁ、あーっ、むり!ゆさ、で、でるっ」 「ははっ、もう?早いね。さっき出したばっかりだよ?」 「むり、でる!で……ひっ、ぁあッ!」 遊佐にくすくすと笑われながらまた白濁を吐き出す。イってる最中だというのにナカを抉られて本当に壊れてしまいそうだった。酸素が足りなくて深呼吸したいのに、それを邪魔するかのように強く突かれてあたまがくらくらする。 一際深く中に来た遊佐がゴム越しに達したのが分かった。お前だってさっき出したばっかじゃん、と笑ってやりたかったけど、反抗する力はもう残ってなかった。 「……か……いな……」 「……ん、なに……?」 「ううん、なんでも」 最後の射精を終えてぐったりした俺の髪を、遊佐はゆっくりと手ぐしで梳かしながら何か呟いた。うとうとしていてはっきりとは聞き取れなかったけど。 いつもならすぐ寝落ちるのに、今日は比較的優しくしてくれたからか、朦朧としながらも結局落ちなくて珍しく何度もイってしまった。一度のセックスでこんなに出したことなんてなかったから体力も尽きてしまった。指を動かすのでさえダルい。 後処理を終えた遊佐が隣に寝そべって、髪を指に絡めて遊んでくる。昨日も俺が起きたとき抱きしめられていたけど、情事の後の戯れなんてしたことないからくすぐったいような変な感じだ。今までされたことがなかったのを考えると、いつもと同じでただの気まぐれだろう。それか『優しくする』と宣言した手前、最後まできっちりやるつもりなのか。セックスだけに関わらず何かとこだわりが強いと言ってたし。 「今日も気持ちよかった?」 「……まあまあ」 「ふふ、相変わらずツンデレだ。俺は気持ち良かったけどね?」 「うるせ……」 優しい遊佐にツキリと胸が痛くなって、遊佐がいない方に寝返りを打つ。 彼女にもこんな風に優しくするのかな……。 いや、何を考えてるんだ。別に遊佐と付き合いたいわけじゃないのに。 ……前に彼女なんて作らないと言っていたけど、今までいなかったわけじゃないだろう。 貞操観念はクソみたいに緩いけど変なところで真面目な遊佐のことだから、彼女を取っ替え引っ替えしたとしても、さすがにセフレと同じ扱いはしないはず。前戯とかも含めて、いつもこんな感じで抱かれるのなら少し羨ましくもある。 今日みたいにお互いが満たされるようなセックスをするなんて気まぐれだろうから、次もこうしてくれるとは限らない。普段の行為を知ってる俺からしたら、たぶん、今日が最初で最後だ。遊佐は俺じゃなくても他のセフレで発散できるから、誰か一人で満たされようとかはないんだろうな。 ……セフレが俺だけだったら、毎回こんな風に満たされるセックスをしてくれるんだろうか、なんて働かない頭で考えてしまって複雑な気持ちになった。

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