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【11】「むしろ一緒に住もう!」
竜ヶ崎学院は大学院、大学および付属研究施設。高等科・中等科・初等科。男子高等科・男子中等科があり、通学困難な生徒たちは中等科から学園寮に入寮可能だ。
指定寮は男女合わせて9棟あり、個室は2棟、相部屋が3棟、4人部屋が4棟。中等科の寮は2棟あり定員は4人部屋のみとなる。
寮費は当然のことながら、個室、相部屋、4人部屋の順で高くなる。
さらに個室でも、トイレ、バス、キッチン共同の「さんすい壮」と小さいながらもトイレ、バス、キッチン完備の「かなやま壮」がある。
(後者はさらに寮費が跳ね上がる。)
春日の母親が「NO!!共同風呂なんて不衛生だわ」なんてほざき、愛する息子の為、高等科に進学したと同時に高い寮費も惜しまず中等科の4人部屋から「かなやま壮」へ入寮させたのだ。
ちなみに、兄崎も個室を備えた寮だが「さんすい壮」の方である。
個室は個室でも共同キッチン使用の身としては、うらやましい限りだ。
春日は家事ができないので、キッチンは湯を沸かす以外はめったに使用しないらしい。
ありえない。
キッチンへの冒涜だ。
料理好きな俺と変われ。
否、むしろ一緒に住もう!
と何度か提案したが、兄崎は鼻であしらわれた。
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